循環器トライアルデータベース

V-HeFT I
Vasodilator-Heart Failure Trial I

目的 男性慢性心不全患者において血管拡張薬hydralazine+硝酸薬isosorbide dinitrate(ISDN)またはα遮断薬prazosinの予後改善効果を検討。
コメント すでに静脈系および動脈系の血管拡張薬が慢性心不全患者の血行動態(前,後負荷)を改善し,心不全症状や運動耐容能改善に有用であることが明らかにされていたが,長期予後に関しては不明であった。血管拡張薬の長期効果は個別に検討すべきことを示した点で価値が大きい。(
デザイン 無作為,プラセボ対照,二重盲検,intention-to-treat解析。
期間 追跡期間は平均2.3年。
対象患者 642例。平均年齢58歳。心機能および運動耐容能低下を認める例。
治療法 prazosin群183例,hydralazine+ISDN群186例およびプラセボ群273例に割付け。実薬群は,prazosin 10mg/日またはhydralazine 150mg+ISDN 80mg/日より開始し,副作用がなければ2週後に倍量投与。副作用を認めた場合,初期1日投与量の半量を投与。心不全治療薬として利尿薬,digoxinが使用された。
結果 prazosin群の全死亡は91例(49.7%),hydralazine+ISDN群で72例(38.7%)であったのに対し,プラセボ群では120例(44.0%)であった。2年後,および3年後の累積死亡率は,hydralazine+ISDN群で,各25.6%, 36.2%とプラセボ群の各34.3%, 46.9%に比し低く,相対リスクは各25%, 23%低下した。一方,prazosin群ではプラセボ群と比較して死亡リスクの改善を認めなかった。冠動脈疾患を有する例では,非合併例より死亡率が高かったが,hydralazine+ISDNの投与は冠動脈疾患の有無によらず有効であった。
文献
  • [main]
  • Cohn JN et al: Effect of vasodilator therapy on mortality in chronic congestive heart failure; results of a Veterans Administration cooperative study. N Engl J Med. 1986; 314: 1547-52. PubMed

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ライフサイエンス出版
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収載年月1999.09