循環器トライアルデータベース

UK-TIA
United Kingdom Transient Ischaemic Attack Study

目的 一過性脳虚血発作(TIA)既往歴のある患者に対する低用量および高用量aspirinの長期投与試験。
コメント J Neurol Neurosurg Psychiatry. 1991; 54: 1044-54. へのコメント
活動性の消化性潰瘍のような禁忌がない限り,aspirinの効果は良好である。(中村中野永井
デザイン 無作為,プラセボ対照,二重盲検,intention-to-treat解析。
期間 追跡期間は1~7年(平均4年)。
対象患者 2435例。平均年齢59.8歳。TIAまたは軽い脳虚血発作の既往を有する男性。
治療法 高用量aspirin群(815例),1200mg/日(分2)。低用量aspirin群(806例), 300mg/日(分1)。プラセボ群814例。
結果 重症発作,心筋梗塞,血管性死亡のリスクはプラセボ群に比較してaspirin群(高用量+低用量)で15%低かった。脳卒中,血管性死亡の抑制効果に高用量aspirin群と低用量aspirin群では,差は認められなかった。
文献
  • [main]
  • UK-TIA study group: The United Kingdom transient ischaemic attack (UK-TIA) aspirin trial; final results. J Neurol Neurosurg Psychiatry. 1991; 54: 1044-54. PubMed
  • [substudy]
  • 受診毎血圧変動と脳卒中-TIA既往例において,受診ごとのSBP変動と最大SBPは独立した強力な脳卒中予測因子。高血圧治療例の残存SBP変動は血管イベント高リスクと関連。
    血圧変動性とその後の脳卒中の関係を一過性脳虚血発作(TIA)患者(UK-TIA)において解析し,その結果を3つのTIA・脳卒中コホート(ESPS-1[2,500例]*,Dutch TIA[3,150例]*,ASCOT-BPLAのTIA/脳卒中既往例[2,011例])で検証。さらにこの関係の一般化可能性を,治療下の高血圧患者(ASCOT-BPLA)で評価した結果:UK-TIAコホート(2,006例:平均年齢60.3歳,男性1,438例;4か月に1回血圧測定)におけるベースラインから脳卒中発症/死亡までの血圧測定回数(中央値)は10回,7回目の測定(2年後)まで到達したのは1,324例(66%)でその後の脳卒中発症は104例,冠動脈イベント(CAD)は166例。収縮期血圧(SBP)の受診毎変動(visit-to-visit variability in blood pressure. 標準偏差[SD])は脳卒中の強力な予測因子であり(SDの最高十分位群 vs 最低十分位群:未調整ハザード比6.22;95%信頼区間4.16~9.29),この関係は平均SBPとは独立しており(調整後:4.37;2.73~6.99),測定回数が多いほど強力であった(10回測定:12.08;7.40~19.72)。最大SBP も脳卒中と強く関連した(7回測定,平均SBPで調整後:15.01;6.56~34.38, p<0.0001)。他のTIAコホートでも結果は同様だった。
    ASCOT-BPLA(6か月ごとに血圧測定,測定回数≧2回は18,530例;中央値10回)での一般化可能性の検証では,降圧治療下で残存するSBPの受診ごとの変動(residual visit-to-visit variability in SBP)は,脳卒中(診察室血圧/ABPMの平均SBPで調整後:3.25;2.32~4.54, p<0.0001)とCADの強力な予測因子であった。SBP変動はatenolol群のほうがamlodipine群よりも大きかったが,リスクとの関係は両群で変わらなかった。
    ABPMサブスタディ(1,905例;平均測定回数3.25回)では,SBPの変動のイベント予測能は弱まったものの,昼間の平均SBP<中央値の症例では予測能がもっとも強かった。
    * ESPS-1 (European Stroke Prevention Study-1: Lancet 1987; 330: 1351-4.), Dutch TIA (N Engl J Med. 1991; 325: 1261-6.): Lancet. 2010; 375: 895-905. PubMed

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収載年月1999.09
更新年月2013.09