循環器トライアルデータベース

FATS
Familial Atherosclerosis Treatment Study

目的 症候性冠動脈心疾患(CHD)患者で行われている強力血清脂質低下療法が,未発症の高リスク患者においても有用であるかどうかを定量的冠動脈造影法を用いて検討。
デザイン 無作為,プラセボ対照,二重盲検。
期間 追跡期間は2.5年。
対象患者 120例。アポリポ蛋白B値が125mg/dL以上,CHDの家族歴があり,アテローム動脈硬化が認められた症例。91症例は症候性,29症例は無症候性。
治療法 次の3群に割付け。1)colestipol+niacin群:colestipolは15g/日(分3)を10日間投与後,30g/日(分3)に増量。niacinは250mg/日(分2)から徐々に増量し,2000mg/日(分4)を1か月投与,2か月目は4g/日(分4)とし,3か月後にLDL-Cが120mg/dL以下にならなかった場合,6g/日に増量するが,これを増量限度とした。症候性が30例,無症候性が6例。2)HMG-CoA reductase阻害薬lovastatin+colestipol群:colestipolの投与は1)に同じ。lovastatinは40mg/日で投与を開始,3か月後にLDL-Cが120mg/L以下にならない場合は80mg/日に増量した。症候性28例,無症候性10例。3)従来療法群:colestipolとlovastatinに替えてプラセボを投与,LDL-Cが上昇した場合にはcolestipolを投与した。症候性33例,無症候性13例。全例で食事療法併用。
結果 近位病変進行は症候性患者において強力治療群で24%,従来治療群では48%に認めた。一方,退縮は強力治療群で36%,従来療法群で15%にみられた(p=0.009)。無症候性患者においては,強力治療群の19%,従来治療群の38%に病変進行を認めた。また強力治療群31%に退縮がみられたが,従来療法群では認めなかった(p=0.04)。心血管イベント(死亡,心筋梗塞,血行再建術施行)の発症数は,症候性患者において従来療法群で10例(26%),強力治療群で5例(7%)であったが(p<0.01),無症候性患者にはみられなかった。
文献
  • [main]
  • Zhao X-Q et al: Effects of intensive lipid-lowering therapy on the coronary arteries of asymptomatic subjects with elevated apolipoprotein B. Circulation. 1993; 88: 2744-53. PubMed

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ライフサイエンス出版
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収載年月1999.09