循環器トライアルデータベース

ANBP
Australian National Blood Pressure Study

目的 軽症高血圧[収縮期血圧(SBP)<200mmHg,拡張期血圧(DBP) 95~110mmHg]患者の降圧治療の有効性を検討。
コメント DBPが95~110mmHgという当時としては軽症高血圧に対する降圧薬治療が,心血管死亡率を2/3にまで減少させることを示した点で,米国のVA研究に並ぶ初期の重要な試験である。その後の世界各地のガイドラインに大きく影響した。(桑島
デザイン 無作為割付け,プラセボ対照,単盲検,多施設(オーストラリアの4施設)。
期間 追跡期間は平均4年。1973年開始。
対象患者 3427例。30~69歳。心血管疾患のない患者。
治療法 実薬群(chlorothiazide 500mg/日)とプラセボ群にランダム化。目標血圧値(2年間はDBP≦90mmHg,2年以降は80mmHg)に達しない場合は実薬を倍量投与,もしくは第2選択薬(methyldopa, propranolol, pindolol)を併用投与。必要なら第3選択薬(hydralazine, clonidine)を追加投与。
結果 cholorothiazide群では,心血管死亡が2/3に減少し,死亡率に有意な減少が認められ,さらに非致死性エンドポイント(脳血管障害,一過性脳虚血発作,心筋梗塞,心筋虚血,うっ血性心不全,大動脈瘤破裂,網膜出血,高血圧性脳症,腎不全)の発症も有意に低下した。脳血管障害は実薬群で減少したものの,虚血性心疾患の発症は群間にほとんど差が認められず,虚血性心疾患による死亡はプラセボ群より少なかったが有意差はなかった。治療方法に関わりなく,エンドポイントの発症率は血圧とよく相関していた。
文献
  • [main]
  • The Australian therapeutic trial in mild hypertension; report by the management committee. Lancet. 1980; 315: 1261-9. PubMed

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収載年月1999.09