SAFE
Saiseikai Acute Heart Failure in the Elderly
全国済生会多施設研究 80歳以上の急性心不全患者において原疾患としての冠動脈疾患の発症率は高くはないが,CADに起因する心不全を発症した場合の予後は極めて不良。
目的: 超高齢者急性心不全の実態と院内予後を検討。
デザイン: 観察研究。
セッティング:
期間:
対象: 2003年6月~2004年12月に全国済生会11施設に入院した518例。
方法: 80歳以上の超高齢群(208例)と壮高齢群(310例)の2群に分け,臨床的諸因子と院内死亡率を比較した。
結果: 患者背景:超高齢群は壮高齢群より女性が多く(67% vs 38%,P<0.0001),現喫煙(9% vs 25%,P<0.0001),糖尿病(26% vs 43%,P<0.0001)が少なかった。次の項目は両群間に差はなかった。Killip分類3以上(52% vs 44%),NYHA心機能分類3以上(76% vs 69%),血清BNP値(1165pg/mL vs 991pg/mL),総入院数(21日 vs 21日)。原疾患は冠動脈疾患(CAD:35% vs 45%),弁膜症(25% vs 15%),不整脈(19% vs 10%),心筋症(11% vs 22%),高血圧(10% vs 7%)の順で,壮高齢群に比べ超高齢群は不整脈が多く,CADが少なかった(P<0.0001)。超高齢群では身体活動制限(71% vs 25%,P<0.0001),痴呆(57% vs 15%,P<0.0001),入院後のせん妄(22% vs 9%,P=0.0001)が多く,急性期冠動脈造影例は少なかった(21% vs 8%,P<0.0001)。院内死亡率は超高齢群が高い傾向にあったが,有意差には至らなかった(13.9% vs 8.7%,P=0.06)。原疾患別に院内死亡率を比較すると,CADに起因する急性心不全の院内死亡率のみが超高齢群で高率であった(16.7% vs 4.9%,P=0.008)。
第53回日本心臓病学会学術集会抄録集 P248より

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