ALIVE Azimilide in Patients with Recent MI
presenter: David R. John Camm, MD(St. George's Hospital, London, UK)

目的 心筋梗塞(MI)後の突然死リスク例および突然死高リスク例において,IKs/IKrを抑制するIII群抗不整脈薬azimilide 100mgの死亡抑制効果を検討する。
コメント この結果はDIAMOND試験に通じるところがある。心房細動の治療薬としての展開が期待できるとは言うが,その結果については今後の更なる検討が必要である(井上 博・富山医科薬科大学)。
デザイン 無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検,多施設,intention-to-treat解析。
期間
対象患者 3381例。平均年齢60歳。MI発症から5〜21日の症例でEFが15〜35%,高リスク例はさらに心拍変動(HRV)≦20 units。
患者背景:男性78%,EF 15〜25%:23%,EF 26〜35%:77%,NYHA I度:47.5%,II度:41.5%,III度11%,糖尿病25.5%,初回MI 70%,MI発症から試験開始までの日数は12.5日,β遮断薬72%,ACE阻害薬87%,aspirin 88%。
治療法 azimilide群(1691例,うち高リスク例622例):75mgで投与を開始し100mgに増量,プラセボ群(1690例,うち高リスク例642例)にランダム化。24時間ホルター心電図で心拍変動を評価し高リスク例を確認。
結果 azimilide 75mg群(336例)は有効性の分析からは除いた。
全死亡数はazimilide群197例(11.6%),プラセボ群196例(11.6%)[ハザード比(HR)1.0,p=0.979]で,azimilideに全死亡抑制効果は認められなかった。非心臓死(1.4% vs 2.2%),心臓死(10.3% vs 9.3%)についても群間差はみられなかった。
高リスク群の死亡数は88例(14.1%)vs 96例(15.0%)(HR0.95,p=0.739)でazimilideに死亡抑制効果はみられなかった。非心臓死は2.3% vs 3.9%,心臓死は11.9% vs 11.1%で群間差はなかった。
HRV≦20 unitsの例と>20 unitsの例(プラセボ群)の1年後の死亡率は15% vs 9.5%(HR1.65,p=0.0005)。
サブグループ(年齢,性,NYHA,EF,MI既往,糖尿病,治療開始が入院か外来か)のHRは0.95〜1.0で差はなかった。併用薬(β遮断薬,ACE阻害薬,aspirin)によるazimilideの有意な効果は認められなかった。
重篤な有害イベントによる脱落率はazimilide群7.1%,プラセボ群6.6%で同様であった。しかしazimilide群ではtorsade de pointes(0.3% vs 0.1%),重症好中球減少症(≦500個/mL)の発生率(0.9% vs 0.2%)が高かった。
試験開始時に洞調律であったazimilide群1630例中8例,プラセボ群1648例中19例で心房細動あるいは心房粗動を発症した(HR0.43,p=0.04)。さらに開始時に心房細動を発症していたazimilide群56例中15例,プラセボ群37例中4例が洞調律に戻った。
azimilideは全死亡に対し有効性も有害性も示さなかった。azimilideはtorsade de pointesおよび好中球減少症を引き起こした。心房細動および心房粗動治療薬としてazimilideを開発していくことの支持が得られた。

「循環器トライアルデータベース®」
ライフサイエンス出版
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収録年月2001.11