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3月27日
ACC Special Session
Joint American College of Cardiology/Journal of the American Medical Association
Late-Breaking Clinical Trials
多枝病変に対する血行再建4年後の生存率は,CABGのほうがPCIよりも高い。
CABG群(86,244例)vs PCI群(10万3,549例) | |
2004-08年に血行再建術を施行した≧65歳の多枝病変患者* |
観察研究 一次エンドポイント:全死亡 |
◆追跡期間は4年。
◆結果
[一次エンドポイント]
1年後の死亡率は両群で同等だったが,2年後以降はCABG群のほうがPCI群よりも有意に低かった(4年後の死亡の相対リスク0.79;95%信頼区間0.76-0.82)。→文献情報
ACSが疑われる胸痛による救急(ED)外来患者において,早期評価への冠動脈CT造影(CCTA)*導入により,入院時間,診断までの時間が,ED退院率
,コスト
。
*高い陰性適中率を有する非侵襲的検査
CCTA群(496例) vs 標準ED鑑別診断(トレッドミル検査,ストレス検査,ストレス心エコー検査など)群(489例) | |
985例(平均年齢54歳):40-74歳の急性冠症候群が疑われる胸痛(10秒以上息止め可,洞調律)救急外来患者 |
ランダム化,多施設(米国の9施設) 一次エンドポイント:入院期間 |
◆追跡期間は28日。
◆結果
[一次エンドポイント]
CCTA群23.2時間 vs 標準鑑別診断群30.8時間(P=0.0002)。
うち最終診断が急性冠症候群(ACS)ではなかったものは17.2時間 vs 27.2時間(P<0.0001),ACSだったものは86.3時間 vs 83.8時間(P=0.87)
・ED退院率:234例(46.7%)vs 62例(12.4%);P=0.001,診断までの所要時間:10.4時間 vs 18.7時間(P=0.0001),冠動脈造影:60例(12.0%)vs 40例(8.0%);P=0.04,PCI(5.4% vs 3.4%);CABG(1.0% vs 0.8%),累積放射線被ばく量:14.3mSv vs 5.3mSv(P<0.0001)。
・総コスト:4,004ドル vs 3,828ドル(P=0.72)。
救急部到着前のパラメディックによるGIK療法*の心筋梗塞抑制効果は認められず。
*グルコース・インスリン・カリウム(GIK)療法は虚血心筋への糖の取り込みを促進,虚血障害を抑制し,遊離脂肪酸を低下させるだけでなく再灌流障害の予防も期待されている。
グルコース・インスリン・カリウム12時間静注群(432例)vs プラセボ(デキストロース輸液)群(479例) | |
911例:急性冠症候群が疑われる症例 |
ランダム化,二重盲検,多施設(13都市・36の救急医療システム) 一次エンドポイント:24時間以内の急性心筋梗塞 |
◆追跡期間は30日。
◆結果(JAMA 2012; 307(18) : doi: 10.1001/jama.2012.426参照)
[一次エンドポイント]
有意な両群間差は認められなかった(GIK群200例[48.7%]vs プラセボ群242例[52.6%],P=0.28)。
さらにGIKによる30日後の生存率改善もみられなかった。しかし,心停止+入院中の死亡は少なかった。
→文献情報( 星田四朗)
中等度の肺塞栓症において,血栓溶解薬t-PAの減量は安全で,肺高血圧と肺塞栓症再発の予防に有効。
組織プラスミノーゲン活性化因子(t-PA)群(61例;t-PA標準用量の半量[体重≧50kgの場合は10mg/分投与後,40mg/2時間,<50kgの場合は0.5mg/kg,トータルで10mg/分後,2時間持続投与]+低用量抗凝固療法)vs 対照群(60例;標準用量の抗凝固療法のみ) | |
121例:中等度の肺塞栓症患者 |
ランダム化 一次エンドポイント:1) 肺高血圧,2) 肺高血圧+肺塞栓症の再発 |
◆追跡期間は28ヵ月。
◆結果
患者背景:平均年齢(t-PA群58歳,対照群59歳),男性(46%,45%),体重(84kg,83kg)。
[一次エンドポイント]
1) 肺高血圧:9例[16%]vs 32例[57%],2) 肺高血圧+肺塞栓症再発:9例 vs 35例[63%]の発生率はともにt-PA群で有意に低下した(いずれもP<0.001)。
[その他]
二次エンドポイントである入院期間もt-PA群で短縮した(2.2日 vs 4.9日,P<0.001)。
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