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AF DE-MRI上のアブレーション前の心房線維化 AF再発抑制を予測
DECAAF 
Delayed Enhancement - MRI determinant of successful Catheter Ablation of Atrial Fibrillation
心房細動(AF)患者において,アブレーション前30日間に実施した遅延造影(DE)-MRIで評価した心房線維化の程度は,アブレーション後90日間のAF再発の有意な予測因子。90日後に残存する線維化領域(非焼灼部位)も再発と有意に関連した。
目的 アブレーションを施行する心房細動(AF)患者において,施行前の遅延造影-MRI(DE-MRI)と心房線維化の程度,アブレーションの成功,AF再発との関連を検討した結果。
評価項目 90日後のAF再発。
デザイン 多施設(15施設:米国6,欧州8,オーストラリア1施設)。
期間 追跡期間は1年。
対象 260例。心房線維化が認められるAFでアブレーションを施行するもの:平均年齢59歳,発作性AF 64.6%。
心房リモデリング/線維化に基づき患者を4分類した:ステージ1;<10%(49例),2;10-<20%(107例),3;20-<30%(80例),4;≧30%(24例)。
治療 アブレーションの30日前までに高解像度DE-MRIを実施し,全例の心房心筋化の存在と程度を確認し,アブレーション後90日のDE-MRIで残存線維化(非焼灼部位の線維性組織)の程度を評価する。
ホルター心電図とECGでAF再発を確認。
結果 ・アブレーション後のDE-MRI実施は177例。
・90日後のAF再発は88/260例(33.8%)。
・多変量解析によると,アブレーションの成功(再発抑制)と再発の独立した予測因子は,アブレーション前の心房線維化の程度,アブレーション後の残存線維化であった(いずれもP<0.001)。
心房線維化が1%増加するごとの再発リスクは5.8%,残存線維化の1%増加による再発リスクは8.2%それぞれ有意に上昇。
・アブレーション前の線維化の程度による1年後の成功(再発回避の生存率)率は,ステージ1;84.6%,2;64.1%,3;54.2%,4;30.6%。
・残存線維化の程度を4分位でみると,4分位最低例の成功率は85.1%,次いで74.4%, 62.8%,最高例が36.4%であった。
・転帰を予測するのは心房線維化の程度で,肺静脈アブレーションではない。
Delayed Enhancement - MRI determinant of successful Catheter Ablation of Atrial Fibrillation (DECAAF): Analysis of post ablation scar and outcome
presenter: Nassir Marrouche, MD ( University of Utah, US )
UP
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