循環器トライアルデータベース
学会情報

　肥満　 MICROCLINIC vs 標準ケア 16ヵ月後の体重/腹囲↓：MICROCLINIC群＞標準ケア群
Microclinic Social Network Behavioral Health Program　
NCT01651065
医療資源が限られる地方在住の過体重者または代謝危険因子保有者において，マイクロクリニック（ソーシャルネットワークを利用した減量・代謝コントロールプログラム）の参加者は，標準的な保健局のサービスを利用した人にくらべ，16ヵ月後の体重，腹囲，血圧，HbA1cが有意に低かった。
背景・目的 ： 医療ケアが限られ肥満，糖尿病，心疾患発症の多いケンタッキー州の農村（アパラチア）地域において，ソーシャルネットワークを利用したマイクロクリニック*参加者の体重と腹囲の変化を，標準的な個人レベルでの保健局のサービスを利用した人と比較する。
* 家族や友人2-8人（本試験では平均4.1人）で構成された少人数グループを1単位とし，グループ単位で減量・代謝コントロールに取り組むプログラム。複数のグループが参加するクラスセッション，複数のクラスが参加する地域セッションも実施。
ソーシャルネットワークの可能性：“If you wish to go fast, go alone. But if you wish to go far, go together.”(African proverb)
デザイン ： ランダム化。
一次エンドポイント ： 腹囲および体重。
対　象　 ： 552例・242グループ。ケンタッキー州ベル郡住の過体重者/代謝危険因子≧1因子保有者。
■患者背景：平均年齢50.9歳，女性85.8%，BMI 36.2kg/m²。
期　間 ： 追跡期間は16ヵ月。介入期間は10ヵ月。
治　療　 ： マイクロクリニック群：保健指導者による身体活動，栄養，健康教育，社会活動に関するセッションを1ヵ月は週1回，それ以降は大体2週ごとに10ヵ月実施。
標準ケア群：標準的な地元保健局のサービスの利用とモニタリング。
結　果 ： ［一次エンドポイント］
10ヵ月後の体重と腹囲は，マイクロクリニック群が標準ケア群にくらべ有意に低かった（体重：－2.96kg，腹囲：－3.1cm；ともにP＜0.001）。この結果は16ヵ月後も持続した。

［その他］
収縮期血圧（P＜0.001），HbA1c（P＝0.03）もマイクロクリニック群で有意に低下したが，HDL-Cには有意差はみられなかった。

Randomized Trial of Social Network Lifestyle Intervention for Obesity: MICROCLINIC 10-Month Intervention and 16-Month Follow up
presenter: Eric L Ding, ScD ( Harvard School of Public Health, US )
▲UP
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