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Melody経カテーテル肺動脈弁植込み 市販後調査 6ヵ月後の血行動態:良好
One Year Follow-up of the Melody Transcatheter Pulmonary Valve Multicenter Post-Approval Study 
リアルワールドにおけるMelody経カテーテル肺動脈弁の6ヵ月後の血行動態からみた弁機能は良好。
背景・目的 Melody経カテーテル肺動脈弁(TPV)は,小児または成人の右室流出路(RVOT)導管の逆流・狭窄を有する患者に使用するデバイスとして米国で2010年に承認されたが,Humanitarian Use Device(HUD)として承認されたため有効性はまだ証明されていない。
Melody TPVの血行動態学的にみた短期有効性を調査する(市販後調査)。

[一次エンドポイント]TPV留置6ヵ月後の血行動態からみた良好な弁機能(心エコーによるRVOT圧較差≦30mmHg;<中等度の逆流;再カテーテル治療,再手術の回避)。

デザイン コホート研究,多施設(10施設)。
対 象  120例。RVOTの狭窄,逆流患者で右室流出路径≧16mm。年齢,体重制限は設けず。
■患者背景:平均年齢19.9歳,体重59.4kg,RVOT圧較差34.6mmHg,狭窄20.8%;逆流47.5%;混合31.7%。
期 間 平均追跡期間は22ヵ月(予定追跡期間は5年)。
結 果 TPV留置例は100例であったが,1例が冠動脈圧迫により24時間以内に抜去。
手技成功(心臓カテーテル検査での最大圧較差<35mmHg,軽度以下の逆流)は98%。

[一次エンドポイント]
評価可能データのある留置例(90例):96.7%,留置例(99例):87.9%(いずれもP<0.01)。

[その他]
重篤な有害イベントは,手技関連:16例(13.3%),うち導管亀裂6例(coveredステントで解決),血管合併症4例。手技後1年以内の有害イベントは8/99例(8.1%;いずれも>24時間)で,心内膜炎3例(うち1例は再手術),心不整脈/動悸2例など。

これらの結果は,5施設で実施されたIDE(Investigational Device Exemptions)試験の結果と同等であった。

presenter: Aimee K. Armstrong, MD ( University of Michigan, USA )
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