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8月26日 Hot Line I Late Breaking Trials on Prevention to Heart Failure

TRILOGY-ACS 
Targeted Platelet Inhibition to Clarify the Optimal Strategy to Medically Manage Acute Coronary Syndromes
非ST上昇型急性冠症候群に対し血行再建術を施行せず薬物治療で管理している75歳未満の患者において,クロピドグレルとくらべた抗血小板薬プラスグレル(prasugrel)の有意な心血管イベント抑制効果は認められず。出血リスクは同等。

 
背景・目的
内科治療を受けている不安定狭心症/非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)患者において,aspirinへの抗血小板薬プラスグレル(prasugrel)またはclopidogrel追加の心血管イベント抑制効果を比較する。

[一次エンドポイント]心血管死,心筋梗塞,脳卒中の複合エンドポイント。


 
デザイン
ランダム化,二重盲検,多施設(52ヵ国966施設)。

 
対象
9,326例(<75歳:7,243例[主解析対象],≧75歳:2,083例)。内科治療を受けている不安定狭心症/NSTEMI患者。

 
期間
追跡期間は17ヵ月(中央値)。登録期間は2008年6月-2011年9月。

 
治療
prasugrel 5-10mg/日群(3,620例) vs clopidogrel 75mg/日群(3,623例)。

 
結果
[一次エンドポイント]
<75歳における複合エンドポイントの発生率は,prasugrel群13.9%,clopidogrel群16.0%で有意な群間差は認められなかった(ハザード比0.91,95%信頼区間0.79-1.05,P=0.21)。
ただし,1年後以降でみるとprasugrelは複合エンドポイントを有意に抑制し(0.72,0.54-0.97),時間が影響を及ぼす傾向が示された(交互作用P=0.07)。
また,prasugrelはイベント再発リスクが低い可能性が示された(0.85,0.72-1.00;P=0.04)。

[有害事象]
大出血,生命を脅かす出血,致死的出血,頭蓋内出血に群間差はみられなかった。


 
presenter: M T Roe, MD ( Duke Clinical Research Institute, US )


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