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8月27日 Hot Line II Late Breaking Trials on Interventions

FAST-MI programme 
French registry of Acute ST-elevation and non–ST-elevation Myocardial Infarction
ST上昇型心筋梗塞患者の30日後死亡率は15年間で68%低下。これは患者背景の変化や搬送時間の短縮,治療法の改善による(フランスの1995-2010年の4登録研究から)。
 
背景・目的
ST上昇型心筋梗塞(STEMI)患者の死亡率の低下は,再灌流治療の普及によるところが大きいが,そのほかの要因を探索するため,フランスで1995年から5年ごとに実施された4登録研究から, STEMI患者の死亡率低下に関連する要因を調査する。

 
デザイン
前向きコホート研究。

 
対象
6,704例。発症から48時間以内のSTEMI患者。

 
期間
15年。

 
方法

 
結果
[30日死亡率]
15年間で13.7%→4.4%に68%減少。

[患者背景]
年齢は低下(66歳→63歳),肥満(14%→21%),喫煙率(32%→41%),高血圧(44%→47%)は有意に増加,心筋梗塞既往(15%→11%),脳卒中(6%→4%)は減少。

[患者の行動]
発症から救急要請までの時間は縮小(120分→74分),MICUの利用率は増加(55%→81.5%)。

[治療の改善]
再灌流治療は増加(49%→75%),血栓溶解が減少した一方(37.5%→14%),primary PCIが増加(12%→61%)。抗血小板薬,低分子量heparin,β遮断薬などの早期投与,スタチンの使用(10%→90%)も増加。

これらすべての要素が,多変量解析により死亡率と強く関連した。


 
presenter: N Danchin, MD, PhD ( Hopital Europeen Georges Pompidou, FR )


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