Hart R et al | Impact of body mass index and genetics on warfarin major bleeding outcomes in a community setting |
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●結論 | BMIはwarfarin投与の評価や管理に関する,臨床的に重要な因子であることが示唆された。大出血とBMIの関連については,本解析で示された肥満とCYP4F2*3の関連も含め,今後さらに検討すべきである。 |
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●目的 | 先行研究より,BMIとwarfarinの治療用量の関連が示唆されているが,地域住民においてBMIと臨床転帰との関連を評価した研究はない。また,これまでにwarfarinの用量調整および大出血リスクに影響を及ぼす3つの遺伝子(CYP2C9,VKORC1,CYP4F2)が同定されており,CYP2C9ならびにVKORC1の変異は大出血リスク上昇と関連する一方,CYP4F2の変異は大出血リスク低下と関連するとされている。本研究では,BMIとwarfarinによる大出血リスクとの関連を評価し,さらに探索的解析として,CYP2C9,VKORC1,CYP4F2の変異,肥満,大出血リスクとの交互作用を検討した。主要評価項目:大出血。 |
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●デザイン | 後ろ向きケースコントロール研究。 |
●セッティング | 多施設,米国。 |
●期間 | 登録期間は2005年1月1日~2011年4月1日。 |
●対象患者 | 570例。Group Health(GH;60万人の患者を擁するワシントン州の非営利医療保険機関)登録患者より同定された,18歳以上,warfarin投与中に大出血が発現した患者および対照患者。 【除外基準】- 【患者背景】平均年齢は大出血群71.1歳,対照群69.5歳。それぞれの男性50.6%,57.7%。白人93.5%,94.4%。肥満(BMI≧30)47%,58%(p=0.01)。併存症:高血圧74.3%,63.9%(p<0.01),うっ血性心不全38.1%,22.3%(p<0.01)。warfarinの服用に関連する診断:心房細動33.6%,44.6%(p<0.01),深部静脈血栓症11.7%,13.8%,肺塞栓症10.2%,8.5%,脳卒中10.2%,6.6%,心臓弁置換20.4%,10.5%(p=0.01)。平均warfarin投与期間3.4年,3.7年。 |
●治療法 | 以下の2群により解析を行った。 大出血群:205例。当該イベント発症前の1年間継続してGHに加入しており,前年に大出血が発現していない患者。 対照群:305例。大出血発現以外の条件が大出血群と合致している症例。 |
●追跡完了率 | - |
●結果 | ●評価項目 ●有害事象 |
文献: Hart R, et al. Impact of Body Mass Index and Genetics on Warfarin Major Bleeding Outcomes in a Community Setting. Am J Med 2017; 130: 222-8. pubmed | |
●関連トライアル | Jones DW et al |
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