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Ochiai M et al Impact of cilostazol on clinical and angiographic outcome after primary stenting for acute myocardial infarction
結論 急性心筋梗塞(AMI)患者に対するprimaryステント施行後のaspirinとcilostazolの同時投与により,6ヵ月後の臨床および血管造影上の転帰が有意に改善されることが示された。

目的 急性心筋梗塞(AMI)後のprimaryステント植込み施行例において,抗血小板薬cilostazolとticlopidineによる6ヵ月後の臨床および血管造影上の転帰を比較検討。
デザイン ランダム化。
セッティング 単施設。日本。
期間 追跡期間は6ヵ月。登録期間は1995年9月~1997年5月。
対象患者 50例。AMI発症から12時間以内。梗塞関連動脈が完全閉塞(TIMI grade 0または1)したprimaryステント植込み(Palmaz-Schatzステント)症例。AMIの定義は,虚血性の胸痛が30分を超えて持続し,かつ連続した2誘導でのST上昇(≧0.1mV)が認められる場合とした。心原性ショックは除外せず。
治療法 全例に,primaryステント植込み施行前にaspirin 243mg(81mg錠×3をかみ砕いて服用)とheparin 150U/kgをボーラス静注。施行後はheparin 150U/kg/日を72時間,aspirin 243mg/日(分3)を6ヵ月間継続投与。
cilostazol 200mg/日(分2)投与群(25例)と対照群[ticlopidine 200mg/日(分2):25例]にランダム化。cilostazolは6ヵ月間,ticlopidineは1ヵ月間投与。
追跡完了率 血管造影上の転帰に関する追跡完了は44例(88.0%)。
【脱落理由】死亡(4例),血管造影拒否(2例)。
結果

●評価項目
6ヵ月後の死亡は,cilostazol群2例(8%),対照群2例(8%)と有意差なし(p=1.0)。全例が登録時に心原性ショックを有し,死亡時のステント閉塞は認められなかった。標的病変における再血行再建術施行は,対照群のみで4例(16%)であった。
6ヵ月後における血管造影上の転帰の追跡は44例で完了(cilostazol群23例,対照群21例)。
再狭窄率は,cilostazol群0%,対照群20%とcilostazol群で低かった(p=0.05)。施行直後の定量的血管造影パラメータは両群間に差はみられなかったものの,Late Loss(mm)およびLoss Indexはcilostazol群で有意に低かった(Late Loss:cilostazol群0.49±0.40 vs 対照群0.88±0.52;p=0.007,Loss Index:0.18±0.13 vs 0.31±0.19;p=0.008)。

●有害事象
好中球減少症,肝障害,出血といった薬物関連の有害事象の発生は両群ともに認められなかった。

文献: Ochiai M, et al. Impact of cilostazol on clinical and angiographic outcome after primary stenting for acute myocardial infarction. Am J Cardiol 1999; 84: 1074-6. pubmed
関連トライアル DECLARE-DIABETES, DECLARE-LONG II, KAMIR, KAMIR triple vs. dual antiplatelet therapy, Yoon Y et al
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