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TIMI II 1993 Thrombolysis in Myocardial Infarction Phase II
結論 本試験では,侵襲的・保存的治療の両群において2,3年後の予後は良好であり,また,死亡および再梗塞の発生率は両群で同等であった。死亡率は登録時から2年後,3年後でわずかに増加が認められたのみであった。

目的 急性心筋梗塞(AMI)に対するrt-PA(alteplase)による血栓溶解療法後の,侵襲的治療または保存的治療の2~3年後の有効性を比較検討。
デザイン ランダム化,オープン。
セッティング 多施設(50病院)。アメリカ。
同TIMI II Trial(1989年,メインスタディ)。
期間 追跡期間は3年。
登録期間は1986年4月~1988年6月。1990年9月追跡終了。
対象患者 3,339例。年齢<76歳。AMIによる胸痛が30分以上持続し,胸痛開始から4時間以内にrt-PA(alteplase)を静脈内投与した患者。心電図所見により隣接した2誘導でのST上昇(≧1mV)が認められる症例。
【除外基準】脳血管疾患の既往,妊娠の可能性,SBP>180mmHgまたはDBP>110mmHg,出血性合併症または消化管出血,経口抗凝固療法を受けている患者,過去2週間以内の大手術施行歴,過去2週間以内の1分以上の心肺蘇生術歴,過去6ヵ月以内のPTCA施行歴または重篤な外傷歴,CABGまたは人工心臓弁置換術施行歴,左脚ブロック,拡張型心筋症など。
治療法 AMIに対し,血栓溶解薬alteplaseを投与(最初の520例は6時間で150mg,残りの2,819例には6時間で100mgを静脈内投与)後,侵襲的治療群(1,681例)と保存的治療群(1,658例)にランダム化。必要に応じて,alteplaseにheparinおよびaspirin,β遮断薬を併用投与。
侵襲的治療群:18~48時間以内に冠動脈造影を実施し,評価によっては予防PTCAまたはCABGを施行。保存的治療群:退院時に自然発生または運動負荷時に虚血が生じた患者にのみ冠動脈造影を実施。
追跡完了率 2年後の追跡完了率は95.4%(3,187例),3年後では90.1%(1,959例)。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
試験開始から2年後に追跡された3,187例(95.4%)中,全死亡率は侵襲的治療群8.9%,保存的治療群8.7%と有意差なし(p=0.84)。致死性および非致死性再梗塞の発生率は,各11.3%,11.5%(p=0.94),死亡または再梗塞の発生率は各17.6%,17.9%(p=0.96)と群間差はみられなかった。2年後の再血行再建術施行率は,侵襲的治療群61.5%,保存的治療群21.9%であり,PTCAまたはCABG施行率は,各73.0%,38.2%と保存的治療群で抑制された。
全死亡率は侵襲的治療群11.5%,保存的治療群11.0%(p=0.72),致死性および非致死性再梗塞率は各12.8%,11.7%(p=0.40),死亡または再梗塞率は各21.0%,20.0%(p=0.46)であり,群間差はなし。3年追跡患者群では,死亡率が2年追跡時点で1.3%(8.2%→9.5%),3年追跡時点では1.7%(9.5%→11.2%)増加した。

●有害事象
表記なし。

文献: [main] Terrin ML, et al for the TIMI II Investigators. Two- and three-year results of the Thrombolysis in Myocardial Infarction (TIMI) Phase II clinical trial. J Am Coll Cardiol 1993; 22: 1763-72. pubmed
関連トライアル Barbash GI et al, DANAMI, NRMI-2, PACT, SWIFT, TACTICS-TIMI 18 1998, TAMI 5 1991, TAMI 6, TIMI 5, TIMI II 1989, TIMI II 1992, TIMI II 1995, TIMI IIA 1990, TIMI IIIB 1994, TIMI IIIB 1995, VANQWISH
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