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Pearce LA et al Assessment of three schemes for stratifying stroke risk in patients with nonvalvular atrial fibrillation
結論 aspirinを投与されている,脳梗塞既往のない非弁膜症性心房細動(NVAF)患者の大規模コホートの検討によると,現在提唱されている脳卒中発症リスクに関する3つの分類基準は,低リスク症例の特定には有用であったが,高リスク症例の特定は一定していなかった。

目的 抗血小板薬aspirinを投与され,かつ脳梗塞既往のない非弁膜症性心房細動(NVAF)患者において,脳卒中発症リスクの3つの分類基準(AFI,ACCP,SPAF)の有用性を比較検討。
デザイン ランダム化。
セッティング 多施設(20施設)。アメリカ。
期間 追跡期間は平均1.8年。登録期間は1993年~1996年。
対象患者 1,073例。SPAF-III Trialまたは関連コホート試験の登録患者(NVAF患者)のうち,aspirin単独投与または低用量warfarinを併用投与され,脳卒中または一過性脳虚血発作の既往がない症例。
【除外基準】甲状腺中毒症,60歳未満で関連する心血管疾患を有さない(AFのみを有する)症例。
治療法 脳卒中の発症リスクに関する3つの分類基準:AFI(Atrial Fibrillation Investigators,1994年),ACCP(American College of Chest Physicians Consensus,1998年),SPAF(Stroke Prevention in Atrial Fibrillation,1995年)を対象であるtest cohortに適用し,その有用性を評価。
AFI基準では中等度~高リスク,低リスクに分類。ACCPおよびSPAF基準では低リスク,中等度リスク,高リスクに分類。
追跡完了率 表記なし。
結果

●評価項目
追跡期間中に48件(2.5件/100人・年)の脳梗塞が発生。
3基準を用いてtest cohortのリスク分類を行ったところ,いずれも脳卒中(障害性+非障害性)発症リスク別の患者分類が可能であり(いずれもp for trend≦0.001),また低リスク症例(年間発症率≦2%)の特定も可能であった。しかし,SPAF基準では,45%の患者が低リスクに分類されたのに対し,ACCP基準では14%であった[脳卒中発症率の実測値:各1.1(95%CI 0.6-2.0)件/100例・年,0.3(0.05-2.5)件/100例・年]。一方,高リスク症例(年間発症率≧6%)はSPAF基準の17%に対し,ACCP基準では66%に上った。脳卒中発症率の実測値は各7.2(95%CI 4.1-13)件/100例・年,3.5(2.6-4.7)件/100例・年と,SPAF基準ではACCP基準の2倍以上の発症率を示した。
76歳以上の228例に関しては,全例がACCP基準では高リスク,AFI基準では中等度~高リスクに分類された[脳卒中発症率4.2(2.5-6.9)件/100例・年]。一方,SPAF基準では,これらの症例の35%(80例)は低リスク[0.6(0.08-4.1)件/100例・年],36%(81例)は高リスク[14(7.5-26)件/100例・年],29%(67例)は中等度リスク[3.4(1.3-9.1)件/100例・年]に分類された。

●有害事象
表記なし。

文献: Pearce LA, et al. Assessment of three schemes for stratifying stroke risk in patients with nonvalvular atrial fibrillation. Am J Med 2000; 109: 45-51. pubmed
関連トライアル ACTIVE W CHADS2 score, AFASAK 2 1999, ATRIA on and off anticoagulants, AVERROES bleeding, BAFTA, CAST-IST, Hansen ML et al, Hylek EM et al, Italian AT-500 Registry, JAST, JNAF-ESP, NASPEAF, SPAF, SPAF I-III 1999, SPAF I-III 2000, SPAF I-III 2000, SPAF II 1994, SPAF II 1996, SPAF III 1996, SPAF III 1998, SPAF III 1998, SPORTIF risk of bleeding, van Walraven C et al, WARCEF, warfarinによるNVAF患者の脳卒中予防, warfarin投与中のAF患者における脳卒中/全身性塞栓症リスク, WARSS, 心房細動患者に対する脳卒中予防療法における年齢効果
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