抗血栓トライアルデータベース
home
テキストサイズ
Berman J et al Therapy of symptomatic pericarditis after myocardial infarction: retrospective and prospective studies of aspirin, indomethacin, prednisone, and spontaneous resolution
結論 心筋梗塞(MI)後の心膜炎による不快感の軽減に対するaspirinとindomethacinの有効性は同等であることが示された。また,軽度の二次的症状は特別な治療を行わなくとも改善することが示唆された。

目的 心筋梗塞(MI)後の心膜炎(PMIP)患者における不快感の軽減に対する抗血小板薬aspirinと非ステロイド性抗炎症薬indomethacinの有効性を,プロスペクティブおよびレトロスペクティブの2試験で比較検討。
デザイン レトロスペクティブ試験:レトロスペクティブ。
プロスペクティブ試験:ランダム化,単盲検。
セッティング アメリカ。
期間 プロスペクティブ試験:追跡期間は72時間。
対象患者 レトロスペクティブ試験:34例(男性26例,女性8例)。平均年齢56.6歳。症候性PMIP患者。Peter Bent Brigham Hospitalの5年間(1972年1月1日~1977年1月1日)のカルテに,AMIおよび心膜炎の診断が記載された症例。
プロスペクティブ試験:24例(男性17例,女性7例)。平均年齢59.8歳。症候性PMIP患者。MI発症から30日以内に心膜炎が発症した症例。
【除外基準】心筋虚血/壊死の再発。
治療法 レトロスペクティブ試験:カルテに記載された治療法,用量,治療に対する反応,治療に関連する合併症を検討。
プロスペクティブ試験:aspirin投与群(12例)とindomethacin投与群(12例)にランダム化。
aspirin群:aspirin 2,600mg/日(分4)を24時間経口投与。反応が認められない場合は3,900mg/日(分4)に増量して24時間投与。それでも反応がない場合はindomethacin投与に変更。
indomethacin群:indomethacin 100mg/日(分4)を経口投与。反応が認められない場合は200mg/日(分4)に増量して24時間投与。それでも反応がない場合はaspirin投与に変更。
aspirinおよびindomethacinのいずれにも反応がみられなかった患者には,prednisone 40mg/日を1週間投与し,その後漸減。
追跡完了率 表記なし。
結果

●評価項目
レトロスペクティブ試験:
34例中,36件の症候性心膜炎エピソードが認められた。indomethacin(75~200mg:平均117mg)投与が24件,aspirin(2.6~5.2g:平均3.6g)投与が4件であり,いずれも早期に症状軽減が認められた(indomethacin投与中22件,aspirin投与中3件が48時間以内に軽減)。また,8件では無治療または鎮痛薬(propoxypheneなど)のみを投与し,うち5件は48時間以内に症状が改善した。
プロスペクティブ試験:
症候性心膜炎エピソードの発現は,indomethacin群12件,aspirin群13件であり,両群ともほぼ全例(indomethacin群11件,aspirin群11件)で,48時間以内に症状の軽減が認められた。

●有害事象
レトロスペクティブ試験:軽度の消化管出血が2例に発現し,またMI後早期に心膜炎を発症した2例で抗凝固薬投与中に心タンポナーデが発現した。
プロスペクティブ試験:治療に関連すると思われる軽度の消化管出血が2例(各群1例)に発現した。

文献: Berman J, et al. Therapy of symptomatic pericarditis after myocardial infarction: retrospective and prospective studies of aspirin, indomethacin, prednisone, and spontaneous resolution. Am Heart J 1981; 101: 750-3. pubmed
関連トライアル AFASAK 2 1999, ATACS, CHARISMA subgroup analysis, JAST, Schulman SP et al, TIM
関連記事