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VANQWISH Veterans Affairs Non-Q-Wave Infarction Strategies in Hospital
結論 非Q波心筋梗塞(MI)患者の多くでは,早期の侵襲的治療(冠動脈造影に続いて血行再建術)によるベネフィットは認められず,保存的治療の有効性と安全性が示された。

目的 急性非Q波心筋梗塞(AMI)患者において,侵襲的治療(冠動脈造影に続いて血行再建術)と保存的治療(薬物療法,非侵襲検査)の有効性を比較検討。
一次エンドポイント:全死亡+非致死性梗塞の複合。
デザイン ランダム化,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(17施設)。アメリカ。
期間 追跡期間は平均23ヵ月(12~44ヵ月)。
登録期間は1993年4月~1995年12月。1996年12月追跡終了。
対象患者 920例。非Q波梗塞発症後24~72時間以内。
【除外基準】重篤な疾患,CCU入室中の高リスクな虚血性合併症(治療にもかかわらず安静時の持続性または再発性虚血および/または利尿薬,血管拡張薬の投与にもかかわらず重篤な心不全)など。
治療法 侵襲的治療群(462例)と保存的治療群(458例)にランダム化。保存的治療群:発症から72時間以内に行い,自然発症または誘発性虚血が発症した場合は侵襲的治療を実施。
全例に腸溶錠aspirin 325mg/日,diltiazem 180~300mg/日を投与。入院期間においては,硝酸薬,ACE阻害薬,β遮断薬,用量調整heparin,血栓溶解療法などの標準治療を実施。
追跡完了率 1年後の追跡完了率は99%以上。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
一次エンドポイントの発生数は,侵襲群で138例(152イベント:死亡80例,非致死性梗塞72例),保存的治療群では123例(139イベント:死亡59例,非致死性梗塞80例,p=0.35)。追跡期間における死亡または非致死性梗塞の累積発生率は,両群間で有意差はみられなかった(ハザード比0.87,95%CI 0.68-1.10)。侵襲群では追跡1年間で転帰が悪化した。退院時において,死亡または非致死性梗塞の発生数(36例 vs 15例,p=0.004)および死亡数(21例 vs 6例,p=0.007)は侵襲群のほうが多かった。なお,1ヵ月目の発生は各48例 vs 26例(p=0.012),23例 vs 9例(p=0.021),1年目は111例 vs 85例(p=0.05),58例 vs 36例(p=0.025)。全体の死亡率に群間差はみられなかった(ハザード比0.72,95%CI 0.51-1.01)。血栓溶解療法を実施しなかった805例では,死亡は侵襲群で多かった(69例 vs 58例)。
退院時(発症から平均8.8日後)では,89%がaspirin,52%がβ遮断薬,55%がCa拮抗薬(42%はdiltiazem)を投与されており,両群間に差はみられなかった。

●有害事象
表記なし。

文献: [main] Boden WE, et al for the Veterans Affairs Non-Q-Wave Infarction Strategies in Hospital (VANQWISH) Trial Investigators. Outcomes in patients with acute non-Q-wave myocardial infarction randomly assigned to an invasive as compared with a conservative management strategy. N Engl J Med 1998; 338: 1785-92. pubmed
関連トライアル After Eighty study, Barbash GI et al, DANAMI, FRISC II 2000, GUSTO IIb 1997, ICTUS, LATE 1996, MASS, MATE, PAMI, PRISM-PLUS 1998, SHOCK, TACTICS-TIMI 18 1998, TACTICS-TIMI 18 2001, TIMI II 1989, TIMI II 1992, TIMI II 1993, TIMI II 1995, TIMI IIA 1990, TIMI IIIB 1994, TIMI IIIB 1995, 非ST上昇型ACS患者におけるルーチン侵襲治療と選択的侵襲治療の長期転帰
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