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GUSTO IIb 1996 Global Use of Strategies to Open Occluded Coronary Arteries IIb
結論 急性冠症候群(ACS)治療において,hirudinはheparinに比較してわずかではあるが優れており,主に非致死性心筋梗塞(MI)抑制に有効であった。また,治療効果は早期(24時間)に顕著であったが,時間の経過とともに有効性の減弱がみられた。

目的 不安定狭心症または急性心筋梗塞(AMI)患者において,抗トロンビン薬hirudinと抗凝固薬heparinの有効性を比較検討。
一次エンドポイント:30日後の死亡+非致死性MIまたは再梗塞の複合。
デザイン ランダム化,二重盲検,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(13ヵ国,373病院)。
アメリカ,カナダ,イタリア,スペイン,オーストラリア,オランダ,ベルギー,フランス,ドイツ,ニュージーランド,イギリス,スウェーデン,スイス。
期間 追跡期間は30日。登録期間は1994年5月~1995年10月。
対象患者 12,142例。平均年齢65歳。胸部不快感の発現から12時間以内。ベースライン時の心電図所見において,ST上昇が認められたのは4,131例,認められなかったのは8,011例。
【除外基準】登録時のwarfarin治療歴,活動性の出血,脳卒中の既往,heparinに禁忌または腎不全(血清クレアチニン値>2.0mg/dL),SBP>200mmHgまたはDBP>110mmHg,妊婦など。
治療法 hirudin投与群(6,069例)とheparin投与群(6,073例)にランダム化。
hirudin群:0.1mg/kgボーラス静注後,0.1mg/kg/時連続静注。heparin群:5,000Uボーラス静注後,1,000U/時連続静注。投与期間は3~5日。活性化部分トロンボプラスチン時間を60~85秒に維持。
追跡完了率 72時間の静注完了率はhirudin群70.2%,heparin群70.6%。
【脱落理由】インターベンション施行の必要性(26%),医師の判断(25%),出血(12%)など。
結果

●評価項目
24時間後の死亡またはMIリスクは,hirudin群1.3%,heparin群2.1%とhirudin群で有意に低かった(オッズ比0.61,95%CI 0.46-0.81,p=0.001)。一次エンドポイント発生率は,hirudin群8.9%,heparin群9.8%(オッズ比0.89,95%CI 0.79-1.00,p=0.06)。hirudin群はMI,再梗塞の抑制に優れ,ST部分に影響しなかった。二次エンドポイント(死亡+MI+障害を伴う脳卒中の複合)発生率は,hirudin群9.2%,heparin群10.2%(p=0.07)。

●有害事象
重症または致死性の出血性合併症の発症率に両群で差は認められなかったが,中等度の出血はhirudin群で多くみられた(8.8% vs 7.7%,p=0.03)。

文献: [main] The Global Use of Strategies to Open Occluded Coronary Arteries (GUSTO) IIb investigators. A comparison of recombinant hirudin with heparin for the treatment of acute coronary syndromes. N Engl J Med 1996; 335: 775-82. pubmed
関連トライアル ACUITY, CLARITY-TIMI 28, ESSENCE 1997, ESSENCE 2000, ExTRACT-TIMI 25, FRIC, FRISC II 1999, GUSTO IIa, GUSTO IIb 1997, GUSTO III, HAS, HELVETICA, HIT-III, HORIZONS-AMI , ICTUS, ISAR-REACT 3, OASIS Pilot Study 1997, OASIS-2, OASIS-5, PARAGON-A, PRISM, PRISM-PLUS 1998, PURSUIT 1998, RESTORE, SCATI, SYNERGY, TACTICS-TIMI 18 2001, Théroux P et al 1988, Théroux P et al 1992, TIMI 11B, TIMI 5, TIMI 9A, TIMI 9B, TIMI IIIB 1994, TRIM, van den Bos AA et al, WARIS 1990
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