抗血栓トライアルデータベース
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HAS Hirulog Angioplasty Study
結論 PTCA施行の不安定狭心症患者へのhirulog投与は,虚血性合併症予防において高用量heparinと同等の効果を有し,出血リスクを抑制することが示された。心筋梗塞(MI)後の狭心症患者に対するhirulog投与は,heparinに比し早期の虚血性合併症を抑制したが,6ヵ月後の明白なベネフィットは認められなかった。

目的 PTCA施行の狭心症患者(不安定狭心症または梗塞後の狭心症)に対する抗トロンビン薬hirulog投与の有効性を抗凝固薬heparinと比較検討。
一次エンドポイント:院内死亡,心筋梗塞(MI),梗塞関連動脈の急性閉塞,心原性による急速な臨床症状の悪化。
デザイン ランダム化,二重盲検。
セッティング 多施設(121施設)。アメリカおよび欧州。
期間 追跡期間は6ヵ月。試験期間は1993年3月~1994年7月。
対象患者 4,312例(解析はPTCA実施の4,098例:95.0%で実施)。年齢>21歳。症状が増悪していく狭心症,新規の狭心症,安静時狭心症,MI発症後2週間未満の狭心症による待機的PTCA施行患者。
【除外基準】血清クレアチニン濃度>3.0mg/dL,過去24時間以内の抗血栓療法,冠動脈アテレクトミー・ステント植込み・レーザー血管形成術施行予定患者,aspirinまたはheparinに禁忌など。
治療法 不安定狭心症患者とMI後の狭心症患者に層別化後,hirulog群(2,059例)とheparin群(2,039例)にランダム化。
hirulog群:1.0mg/kgをボーラス投与後,2.5mg/kg/時を4時間,続いて0.2mg/kg/時を14~20時間静注。heparin群:175U/kgボーラス投与後,15U/kg/時を18~24時間静注。PTCA施行直前に投与開始。全例にaspirin 300~325mg投与。
活性化凝固時間をボーラス静注後5,45分後に測定し,350秒未満の場合,hirulog群には生理食塩水,heparin群にはheparin 60U/kgをボーラス投与。
追跡完了率 解析可能は4,098例(95.0%)。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
一次エンドポイントの発生はhirulog群とheparin群で同等であった(11.4% vs 12.2%,オッズ比0.9,95%CI 0.8-1.1,p=0.44)。
MI後の狭心症患者704例における解析では,hirulog群でheparin群に比しMI発症(2.0% vs 5.1%,オッズ比0.4,p=0.04),一次エンドポイント(9.1% vs 14.2%,0.6,p=0.04)が有意に抑制されたが,6ヵ月後の累積死亡率,MI,血行再建術施行は同等であった(20.5% vs 25.1%,オッズ比0.8,p=0.17)。

●有害事象
hirulog群で重度の出血が有意に抑制された(3.8% vs 9.8%,p<0.001)。MI後の狭心症患者704例における解析では,hirulog群でheparin群に比し重度の出血が有意に抑制された(3.0% vs 11.1%,0.3,p<0.001)。

文献: [main] Bittl JA, et al for the Hirulog Angioplasty Study Investigators. Treatment with bivalirudin (Hirulog) as compared with heparin during coronary angioplasty for unstable or postinfarction angina. N Engl J Med 1995; 333: 764-9. pubmed
関連トライアル ACUITY, ACUITY 1-year results, ESSENCE 1997, GUSTO IIb 1996, HELVETICA, HORIZONS-AMI , ISAR-REACT 3, ISAR-REACT 3, ISAR-REACT 3 bleeding and MI, ISAR-REACT 4, OASIS-2, PRISM, PRISM-PLUS 1998, PURSUIT 1998, RESTORE, Théroux P et al 1988, Théroux P et al 1992, TIMI 7, TRIM, van den Bos AA et al
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