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OASIS-2 Organisation to Assess Strategies for Ischemic Syndromes-2
結論 不安定狭心症または非ST上昇心筋梗塞(MI)患者において,hirudinはheparinよりも心血管死,MI,および治療抵抗性狭心症の抑制に優れることが示唆された。

目的 急性虚血症候群において,抗トロンビン薬hirudinと抗凝固薬heparinの有効性を比較検討。
一次エンドポイント:7日後の心血管死+新規の心筋梗塞(MI)の複合。二次エンドポイント:7日後の心血管死+新規のMI+治療抵抗性狭心症の複合。
デザイン ランダム化,二重盲検,ダブルダミー,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(15ヵ国)。
アルゼンチン,オーストラリア,ブラジル,カナダ,ドイツ,ギリシャ,ハンガリー,イスラエル,イタリア,メキシコ,ポーランド,南アフリカ,イギリス,アイルランド,アメリカ。
期間 追跡期間は7日。登録期間は1996年8月~1998年8月。
対象患者 10,141例。不安定狭心症または非ST上昇のMIが疑われる症例。胸痛発現から12時間以内。
【除外基準】heparinまたはhirudinに禁忌,過去1年間の脳卒中の既往,腎不全,経口抗凝固薬の長期投与の必要性,過去6ヵ月以内のPTCA施行歴,血栓溶解療法またはdirect PTCA施行予定,妊娠,21歳以下または85歳超,心原性ショック,冠動脈疾患によらない狭心症など。
治療法 heparin投与群(5,058例)とhirudin投与群(5,083例)にランダム化。
heparin群:5,000Uボーラス投与後,15U/kg/時静注+hirudinプラセボを72時間投与。hirudin群:0.4mg/kgボーラス投与後,0.15mg/kg/時静注+heparinプラセボを72時間投与。heparinおよびhirudinは活性化部分トロンボプラスチン時間を60~100秒に維持するために用量補正。aspirin 80~325mg/日投与を推奨。
追跡完了率 7日後の追跡完了率は99.9%(10,129例)。
【脱落理由】患者の同意の欠除,7日以前の退院。
結果

●評価項目
一次エンドポイント発生は,hirudin群182例(3.6%),heparin群213例(4.2%)とhirudin群で抑制された(相対リスク0.84,95%CI 0.69-1.02,p=0.077)。一次エンドポイントまたは治療抵抗性狭心症の複合も,hirudin群284例(5.6%),heparin群340例(6.7%)とhirudin群で減少した(0.82,0.70-0.96,p=0.0125)。こうした相違は主に72時間の治療施行時に認められた(心血管死またはMI:相対リスク0.76,95%CI 0.59-0.99,p=0.039,心血管死,MI,または治療抵抗性狭心症:0.78,0.63-0.96,p=0.019)。また,CABG,PTCAなどのインターベンション施行もhirudin群で抑制された(6.9% vs 8.1%,相対リスク0.84,p=0.016)。
OASIS-1および2の複合解析により,一次エンドポイント,一次エンドポイント+治療抵抗性狭心症,7日間のインターベンション施行の必要性のいずれもhirudin群で抑制された(各相対リスク減少率19%:p=0.039,20%:p=0.005,17%:p=0.009)。

●有害事象
輸血を要する大出血の発生はhirudin群で多く認められたが(hirudin群59例:1.2% vs heparin群34例:0.7%,相対リスク1.73,p=0.01),生命に危険をおよぼす出血イベント(各群20例)または脳卒中(各群14例)の発症は両群間で同等であった。

文献: [main] Organisation to Assess Strategies for Ischemic Syndromes (OASIS-2) Investigators. Effects of recombinant hirudin (lepirudin) compared with heparin on death, myocardial infarction, refractory angina, and revascularisation procedures in patients with acute myocardial ischaemia without ST elevation: a randomised trial. Lancet 1999; 353: 429-38. pubmed
関連トライアル ACUITY, ATOLL, CARS, ESSENCE 1997, FRISC, FRISC II 1999, Gurfinkel EP et al, GUSTO IIa, GUSTO IIb 1996, HAS, HELVETICA, HIT-III, HORIZONS-AMI , ISAR-REACT 3, ISAR-REACT 4, Neri Serneri GG et al, OASIS Pilot Study 1997, OASIS Pilot Study 1998, PRISM, PRISM-PLUS 1998, RESTORE, RISC 1990, SAPAT, SEPIA-ACS1 TIMI 42, TACTICS-TIMI 18 2001, Théroux P et al 1988, TIMI 11B, TIMI 5, TIMI 7, TIMI 9A, TIMI 9B, TRIM, van den Bos AA et al
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