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EPISTENT 1999 Evaluation of Platelet IIb/IIIa Inhibitor for Stenting
結論 冠動脈ステント植込み時のabciximab投与は,ステント施行単独またはバルーン+abciximabに比し,生存率を大きく改善し,経済的にも従来治療に比較して魅力的な治療法であることが示された。

目的 待機的冠動脈ステント植込みにおける血小板GP IIb/IIIa受容体拮抗薬abciximabの1年後の有効性を評価。また,ステント+abciximab併用によるコスト・ベネフィットを検討。
一次エンドポイント:30日以内の全死亡,心筋梗塞(MI),緊急血行再建術の施行。二次エンドポイント:1年後の結果。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(2ヵ国,63施設)。アメリカ,カナダ。
期間 追跡期間は1年。
対象患者 2,399例。虚血性心疾患患者。待機的または緊急のPTCA施行予定例(バルーンまたはステント適応例)。
注:詳細はEPISTENT Trial(1998年,メインスタディ)参照。
治療法 ステント+プラセボ群(809例:S+P群),ステント+abciximab投与群(794例:S+A群),バルーン+abciximab投与群(796例:B+A群)にランダム化。
注:詳細はEPISTENT Trial(1998年,メインスタディ)参照。
追跡完了率 1年後の追跡完了率は99.0%(2,374例:S+P群799例,S+A群786例,B+A群789例)。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
1年後の全死亡はS+A群で8例(1.0%),S+P群では19例(2.4%)とS+A群で有意に抑制された(ハザード比0.43,95%CI 0.19-0.97,p=0.037)。死亡+大きなサイズのMIの複合においても,S+A群でS+P群に比し有意に抑制(5.3% vs 11.0%,ハザード比0.46,95%CI 0.32-0.67,p<0.001)。死亡+全MIの複合は,abciximab投与群において有意に減少し(S+P群13.1% vs S+A群6.8%:p<0.001,B+A群8.9%:p=0.007),血行再建術の施行率は各15.6%,15.2%,20.0%とステント群では差はみられなかった。
糖尿病を合併した489例(20.4%)ではS+P群に比しS+A群での死亡が抑制され(p=0.11),ステント群ではabciximab投与により死亡あるいは大きなサイズ,非致死性MIが有意に抑制された(p=0.005)。
多変量解析により,生存率の改善にはステント+abciximab投与(p=0.027),狭窄病変における血管径の大きさ(p=0.002),生存率の悪化には年齢>70歳(p<0.001),うっ血性心不全の既往(p=0.001),インスリン治療を受けている糖尿病(p=0.02),インターベンション施行後の閉塞(p<0.001)はそれぞれ独立した関連因子であることが示された。
1年間の累積コストはS+A群でS+P群,B+A群に比し有意に高く(vs S+P群:932USドル,vs B+A群:581ドル),コスト/ベネフィット比は各6,213ドル/例・年,5,291ドル/例・年であった。

●有害事象
表記なし。

文献: [main] Topol EJ, et al for the EPISTENT Investigators. Outcomes at 1 year and economic implications of platelet glycoprotein IIb/IIIa blockade in patients undergoing coronary stenting: results from a multicentre randomised trial. Lancet 1999; 354: 2019-24. pubmed
関連トライアル CAPTURE 1997, EPIC 1997, EPIC 1997, EPILOG 1997, EPILOG 1998, EPISTENT 1998, EPISTENT 1999, EPISTENT 1999, ESPRIT 2000, GUSTO IV-ACS, ISAR-SWEET, RAPPORT, TARGET
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