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EPISTENT 1998 Evaluation of Platelet IIb/IIIa Inhibitor for Stenting
結論 血小板GPIIb/IIIa受容体拮抗薬abciximabは冠動脈ステント植込み施行時の安全性を改善させ,またバルーン+abciximabはステント施行のみよりも安全性の点において優れていた。

目的 待機的冠動脈ステント植込み患者における血小板GP IIb/IIIa受容体拮抗薬abciximabの有効性を評価。
一次エンドポイント:30日以内の全死亡,心筋梗塞(MI),緊急血行再建術。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(2ヵ国,63施設)。アメリカ,カナダ。
期間 追跡期間は30日。登録期間は1996年7月~1997年9月。
対象患者 2,399例。虚血性心疾患患者。待機的または緊急のPTCA施行予定例(標的病変の60%以上の狭窄によるバルーンまたはステント適応例)。
【除外基準】出血性素因,頭蓋内腫瘍,過去2年以内の脳卒中の既往,コントロール不能な高血圧症(SBP>180mmHg,DBP>100mmHg),最近の外科手術,過去3ヵ月以内のPCI(経皮的冠動脈インターベンション)施行歴,warfarin治療またはベースライン時のINR>1.5など。
治療法 ステント+プラセボ群(809例:S+P群),ステント+abciximab投与群(794例:S+A群),バルーン+abciximab投与群(796例:B+A群)にランダム化。
インターベンション施行前60分以内にabciximab 0.25mg/kg投与後,0.125μg/kg/分(最大10μg/分)を12時間投与。全例に施行2時間以上前にaspirin 325mg経口投与し,その後は325mg/日継続投与。ステント群の全例にticlopidine 500mg/日(分2)投与。全例にheparin投与:abciximab群では70U/kg(最大7,000U)ボーラス投与し,凝固時間≧200秒を維持するため追加ボーラス投与。プラセボ群では100U/kg(最大1万U)ボーラス投与し,凝固時間≧300秒を維持するため追加ボーラス投与。
追跡完了率 30日後の追跡完了率は98.3%(2,359例:S+P群799例,S+A群787例,B+A群773例)。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
一次エンドポイント発生は,S+P群で87例(10.8%),S+A群で42例(5.3%)であり(ハザード比0.48,95%CI 0.33-0.69,p<0.001),B+A群では55例(6.9%)であった(0.63,0.45-0.88,p=0.007)。なかでも,死亡と大きなサイズのMI(Q波梗塞または正常上限値の5倍以上のCPK)がabciximab投与群で有意に抑制された(S+P群7.8%,S+A群3.0%:p<0.001,B+A群4.7%:p=0.01)。死亡,MIまたは緊急血行再建術の施行においてもabciximab群で抑制された(S+P群12.7%,S+A群6.4%:p<0.001,B+A群9.2%:p=0.021)。

●有害事象
大出血および軽度の出血の発生は,3群間で有意差は認められなかった(大出血:S+P群2.2%,S+A群1.5%,B+A群1.4%,軽度の出血:各1.7%,2.9%,2.9%)

文献: [main] The EPISTENT Investigators. Randomised placebo-controlled and balloon-angioplasty-controlled trial to assess safety of coronary stenting with use of platelet glycoprotein-IIb/IIIa blockade. Lancet 1998; 352: 87-92. pubmed
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