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ESSENCE 2000 Efficacy and Safety of Subcutaneous Enoxaparin in Non-Q-Wave Coronary Events
結論 不安定狭心症または非Q波心筋梗塞(MI)患者に対するenoxaparin投与は急性期における虚血性イベントの再発率を抑制し,かつ侵襲的診断および治療を低減し,このベネフィットは1年間持続することが示された。

目的 不安定冠動脈疾患[不安定狭心症または非Q波心筋梗塞(MI)]患者において,低分子量heparin(LMWH:enoxaparin)投与の1年後の有効性を未分画heparin(UFH)と比較検討。
エンドポイント:死亡+非致死性MI+狭心症再発の複合。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検,ダブルダミー,レトロスペクティブ,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(10ヵ国,176施設)。アメリカ,カナダ,南アフリカ,欧州。
期間 追跡期間は1年。
対象患者 3,171例。ESSENCE Trialの対象症例。24時間以内の安静時狭心症または以下のいずれかに該当する虚血性心疾患(IHD):1)隣接する2誘導以上での新たなST下降(≧0.1mV),一過性のST上昇またはT波異常,2)MI既往または冠動脈血行再建術の施行歴,3)侵襲的・非侵襲的検査によるIHDの診断。
治療法 LMWH(enoxaparin)投与群(1,607例)とUFH群(1,564例)にランダム化。
enoxaparin群:1mg/kgを12時間ごとに皮下投与+プラセボをボーラス静注後点滴。UFH群:プラセボ皮下投与+heparin 5,000Uボーラス静注後,活性化部分トロンボプラスチン時間により用量調整して連続点滴。全例にaspirin 100~325mg/日経口投与。
投与期間は最小48時間~最大8日間(中央値2.6日)。その他の薬物投与,冠動脈造影または血行再建術の施行は,担当医の裁量に任せた。
追跡完了率 1年間の追跡完了率は91.9%(2,915例:enoxaparin群1,469例,UFH群1,446例,平均年齢65歳:25~94歳)。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
1年後の一次エンドポイント発生率はenoxaparin群でUFH群に比し有意に抑制された(32.0% vs 35.7%,ハザード比0.87,95%CI 0.77-0.98,p=0.022)。また,30日後の死亡とMIの複合においてもenoxaparin群で減少傾向にあった(11.5% vs 13.5%,ハザード比0.84,95%CI 0.69-1.02,p=0.082)。冠動脈造影および血行再建術の必要性もenoxaparin群でUFH群に比し有意に少なく[各55.8% vs 59.4%(ハザード比0.91,p=0.036),35.9% vs 41.2%(ハザード比0.84,p=0.002)],特にPCI(経皮的冠動脈インターベンション)施行が抑制された(18.5% vs 22.8%,ハザード比0.79,p=0.004)。31日目~1年後における再入院は両群で同等であった(27.9% vs 28.3%)。

●有害事象
表記なし。

文献: [substudy] Goodman SG, et al for the Efficacy and Safety of Subcutaneous Enoxaparin in Non-Q Wave Coronary Events (ESSENCE) Study Group. Randomized trial of low molecular weight heparin (enoxaparin) versus unfractionated heparin for unstable coronary artery disease: one-year results of the ESSENCE Study. J Am Coll Cardiol 2000; 36: 693-8. pubmed
関連トライアル ACE , ACS患者に対するenoxaparinとUFHの比較, ACUITY 1-year results, ACUITY switching to bivalirudin, ATACS, ATACS-pilot, Cohen M et al, ERA, ESSENCE 1997, ESSENCE 1998, ESSENCE 2000, ExTRACT-TIMI 25, ExTRACT-TIMI 25 1-year outcomes, ExTRACT-TIMI 25 clopidogrel, ExTRACT-TIMI 25 PCI, FRAX.I.S, FRIC, FRISC, FRISC II 1999, Gurfinkel EP et al, GUSTO IIb 1996, HELVETICA, Holdright D et al, OASIS Pilot Study 1997, OASIS-5, Rabah MM et al, RISC 1991, SYNERGY, SYNERGY long-term outcomes, Théroux P et al 1988, Théroux P et al 1992, TIMI 11A, TIMI 11B, TIMI 7, TIMI IIIB 1994, TIMI IIIB 1995, TRIC, TRIM
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