抗血栓トライアルデータベース
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Mishkel GJ et al Clopidogrel as adjunctive antiplatelet therapy during coronary stenting
結論 aspirin+clopidogrel併用による抗血小板療法は,冠動脈ステント植込み施行患者における血栓性合併症および重度の心イベント抑制に有効であることが示された。

目的 冠動脈ステント植込み施行における補助療法として,抗血小板療法aspirinおよびclopidogrelまたはticlopidineの有効性を比較検討。
エンドポイント:心筋梗塞(MI:Q波または非Q波),責任血管への緊急血行再建術施行,血管死の複合。
デザイン コホート研究。
セッティング 単施設。アメリカ。
期間 追跡期間は30日。試験期間は1998年3月~1998年7月。
対象患者 連続した875例(1,317ステント,1.5ステント/人)。待機的PCI(経皮的冠動脈インターベンション)施行患者。
治療法 バルーン拡張前にheparinボーラス投与し,活性化凝固時間を維持(血小板GPIIb/IIIa受容体拮抗薬投与例:>200秒,非投与例:>300秒),その後ステント植込みを施行。ステント留置後のバルーンと血管径の比率を1.0~1.2:1となるようバルーンを12気圧以上で拡張。術前および周術期にnitroglycerin,術後にheparinを投与。血小板GPIIb/IIIa受容体拮抗薬の補助的使用は施術者の裁量に任せた。
全例に経口aspirin 325mgを術前投与し,その後325mg/日を継続投与。施術者の裁量により,術前夜または当日より,経口ticlopidine 500mg/日(分2)または経口clopidogrel 75mg/日を投与開始,2~4週間継続投与。両薬剤とも負荷投与は行わなかった。
clopidogrel+aspirin療法は514例(58.7%:clopidogrel群),ticlopidine+aspirin療法は361例(41.3%:ticlopidine群)と選択薬剤に有意差が認められた(p<0.001)。ステント留置前に抗血小板療法を実施したのは576例[65.8%:clopidogrel群361例(70.2%),ticlopidine群215例(59.6%)]であった。残りの症例には術後にthienopyrideneを投与。
追跡完了率 追跡終了はclopidogrel群96.2%,ticlopidine群94.5%。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
ステント植込み施行の成功率はclopidogrel群99.6%,ticlopidine群99.4%と同等であった。亜急性ステント血栓症(24時間超~30日以内)はclopidogrel群1例(0.2%),ticlopidine群2例(0.3%)と差はみられず(p=0.99),急性ステント血栓症はticlopidine群のみで3例(p=0.39)。緊急CABG施行は各0.4% vs 0.3%(p=0.76),非致死性MIは1% vs 0.6%(p=0.21),全死亡は0.9% vs 0.6%(p=0.54)であり,エンドポイントに至ったのは11例(2.1%)vs 5例(1.4%)であった(p=0.57)。

●有害事象
有害事象は発疹,挫傷,軽度の出血などで両群に差はなく,濃縮赤血球の輸血,血管アクセス部の合併症および脳出血においても同様であった。

文献: Mishkel GJ, et al for Prairie Cardiovascular Consultants, Ltd. Clopidogrel as adjunctive antiplatelet therapy during coronary stenting. J Am Coll Cardiol 1999; 34: 1884-90. pubmed
関連トライアル 3T/2R, Berger PB et al 1999, CLASSICS, CREDO, CURE, ISAR, Ishikawa K et al, KAMIR, MATTIS, Moussa I et al, Müller C et al, ONSET/OFFSET dyspnea, Sibbing D et al(2010), STARS, TRITON-TIMI 38 PCI
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