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IMPACT-II 1998 Integrilin to Minimize Platelet Aggregation and Coronary Thrombosis-II
結論 シースの早期抜去,静脈シースの非留置,活性化凝固時間の延長を避けるためheparin投与量の制限により,血管アクセス部位(VAS)合併症を抑制できる可能性が示された。また,eptifibatide投与による血小板凝集阻害中の早期シース抜去による抑制効果も示唆された。

目的 経皮的冠動脈血栓溶解療法(PTCR)施行例での血小板GPIIb/IIIa受容体拮抗薬eptifibatide投与による,血管アクセス部位(VAS)での合併症発症の予測因子を検討。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検。
セッティング 多施設(82施設)。アメリカ。
同IMPACT-II Trial(1997年,メインスタディ)。
期間 追跡期間は退院まで。試験期間は1993年11月~1994年11月。
対象患者 3,871例(IMPACT-II Trial中,実際に治療を行った症例)。52~69歳。
治療法 以下の3群にランダム化。
eptifibatide 135/0.5投与群(1,300例):135μg/kgボーラス投与後,0.5μg/kg/分を20~24時間静注。eptifibatide 135/0.75投与群(1,286例):135μg/kgボーラス投与後,0.75μg/kg/分を静注。プラセボ群(1,285例)。
heparin投与は施行直後に中止,または20~24時間投与(担当医の裁量による)。heparin投与中止4時間後に活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)<45秒または活性化凝固時間<150秒の時点でアクセス部のシースを抜去し,クランプで止血。止血後3~4時間にheparin 7.5U/kgを必要に応じてボーラス投与し,aPTTをコントロールの2~3倍に維持するよう用量補正して静注。
追跡完了率 表記なし。
結果

●評価項目
VAS合併症は,eptifibatide投与群でプラセボ群に比し有意に多かった(9.9% vs 5.9%,p<0.0001)。多変量解析により,以下のVAS合併症の独立した予測因子が示された:eptifibatide投与(p<0.0001,オッズ比1.90,95%CI 1.45-2.53),年齢(p=0.0001,1.26,1.13-1.41),シース抜去までに時間を要した例(p=0.0002,1.02,1.01-1.03),ステント留置(ステント留置後に抗凝固治療実施)例(p=0.0004,2.62,1.56-4.35),女性(p=0.0006,1.59,1.22-2.06),血栓溶解療法後24時間以内のPTCR施行(p=0.002,5.17,1.93-12.48),PTCR施行中の高用量heparin投与(p=0.009),主冠動脈における解離(p=0.03),静脈シース留置(p=0.04)。

●有害事象
表記なし。

文献: [substudy] Mandak JS, et al for the IMPACT II Investigators. Modifiable risk factors for vascular access site complications in the IMPACT II Trial of angioplasty with versus without eptifibatide. J Am Coll Cardiol 1998; 31: 1518-24. pubmed
関連トライアル Boccara A et al, EPIC 1995, EPIC 1998, ESPRIT 2000, ESPRIT 2001, Friedman HZ et al, IMPACT-I, IMPACT-II 1997, Kereiakes DJ et al 1996, PURSUIT 2000
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