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EPIC 1997 Evaluation of c7E3 Fab for the Prevention of Ischemic Complications
結論 不安定狭心症患者において冠動脈インターベンション施行中のabciximab投与は,死亡および心筋梗塞(MI)を有意に抑制することが示された。

目的 冠動脈インターベンション施行後の不安定狭心症患者において,血小板GPIIb/IIIa受容体拮抗薬abciximabによる全死亡および心筋梗塞(MI)抑制効果を検討。
一次エンドポイント:30日後の全死亡+MIまたは再梗塞+緊急CABGまたは再PTCA施行+虚血治療のためのステント留置またはIABPの必要性の複合。二次エンドポイント:6ヵ月後の全死亡+MI+緊急または待機的CABGあるいは再PTCA施行の複合。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(56施設)。アメリカ。
期間 追跡期間は6ヵ月。
対象患者 489例(EPIC Trialにおける対象2,099例中の不安定狭心症患者)。52~68歳(平均61歳)。PTCAまたはDCA(directional atherectomy)成功例。
【除外基準】年齢>80歳,出血性素因,過去6週間の大手術,過去2年間の脳卒中の既往など。
治療法 次の3群にランダム化。
A群(165例):abciximab 0.25mg/kgボーラス投与後,10μg/分12時間静注。B群(168例):abciximab 0.25mg/kgボーラス投与後,プラセボ12時間静注。C群(156例):プラセボ0.25mg/kgボーラス投与後,プラセボ12時間静注。
全例にaspirin投与。PTCAまたはDCA施行中にheparin静注(活性化凝固時間300~350秒を維持),試験薬とともにさらに12時間以上静注。
追跡完了率 試験薬を実際に服用したのは470例(96.1%)。
【脱落理由】試験薬の非服用(冠動脈インターベンション施行に不適:7例,医師の判断による投与中止:3例,試験薬投与前の有害イベントまたは出血:3例など)。
結果

●評価項目
一次エンドポイント発生率は,A群4.8%,B群7.8%,C群12.8%であり,A群においてC群に比し62%減少した(p=0.012)。これは主に全死亡(A群1.2% vs C群3.2%,p=0.164)とMI(1.8% vs 9%,p=0.004)の有意な抑制による。6ヵ月後の累積全死亡およびMI発症はA群で有意に低下し(A群2.0%,B群8.1%,C群16.6%,p<0.001),A群の相対リスク低下率は88%であった(全死亡:A群1.8% vs C群6.6%,p=0.018,MI:2.4% vs 11.1%,p=0.002)。
EPIC Trialの非不安定狭心症患者と本試験の不安定狭心症患者との比較では,全死亡(30日後,6ヵ月後:各p=0.008,p=0.002)とMI(各p=0.004,p=0.003)のリスク減少は不安定狭心症患者で大きかった。
治療費の解析:6ヵ月間の平均入院費用は,A群3,508ドル,C群4,625ドルとA群で抑制された(ただし,abciximabは無償提供のため計算には含まれず)。

●有害事象
重度の出血と輸血の必要性はabciximab群で多くみられた。

文献: [substudy] Lincoff AM, et al for the EPIC Investigators. Evidence for prevention of death and myocardial infarction with platelet membrane glycoprotein IIb/IIIa receptor blockade by abciximab (c7E3 Fab) among patients with unstable angina undergoing percutaneous coronary revascularization. J Am Coll Cardiol 1997; 30: 149-56. pubmed
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