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Williams MJ et al 1997 Progression of the culprit lesion in unstable coronary artery disease with warfarin and aspirin versus aspirin alone: preliminary study
結論 急性冠症候群(ACS)患者において,INR 2.0-2.5を目標としたwarfarin+aspirin併用投与(10週間)は,不安定な冠動脈病変の進展および再閉塞のリスク減少に有効であった。

目的 急性冠症候群(ACS)患者において,10週間のwarfarin+aspirin併用投与とaspirin単独投与による病変の進展または再閉塞への抑制効果を比較検討。
一次エンドポイント:10週後の病変部位における内腔径の変化(平均)。二次エンドポイント:10週後の病変部位における狭窄率の変化,進行または後退が認められた症例あるいは完全閉塞症例の割合。
デザイン ランダム化,二重盲検,予備試験。
セッティング 単施設。ニュージーランド。
期間 追跡期間は10週間。
対象患者 57例。冠動脈造影にて病変部位の特定が可能な不安定狭心症または急性心筋梗塞(AMI)患者。
不安定狭心症またはAMI発症から入院まで48時間未満,入院後36時間~8日後の冠動脈造影所見で病変部位が特定可能,臨床状態が安定しており早期血行再建術の適応でない,warfarinへの禁忌を有さない症例。
治療法 冠動脈造影後6時間以内に,warfarin+aspirin 150mg/日併用投与群(29例:W+A群)とaspirin 150mg/日単独投与群(28例:A群)にランダム化(不安定狭心症とAMI患者を均等にランダム化)。
warfarin:2日後までは10mg/日,その後はINR 2.0-2.5を目標として用量調整(INR中央値2.0)。
投与期間は10週間(10週後の冠動脈造影実施の2日前に中止)。全例に,3日後までheparin 25,000U/日(分2)皮下注。
ベースライン時(中央値3日)と10週後(中央値64日)に定量的冠動脈造影を実施し,病変部位の変化を評価。病変部位の「進展」を最小内腔径縮小>0.4mmまたは新たな完全閉塞(TIMI grade 0または1),「後退」を最小内腔径拡張>0.4mmと定義。
追跡完了率 表記なし。
結果

●評価項目
10週後に冠動脈造影を施行した50例(87.7%:W+A群26例,A群24例)の検討では,10週後の最小内腔径はW+A群で0.04mm拡張したのに対し,A群では0.24mm縮小し(p=0.025),狭窄率はW+A群で2.2%低下したが,A群では7.0%上昇した(p=0.039)。また,病変部位の「進展」はW+A群1例(4%),A群8例(33%,うち7例は完全閉塞)とW+A群で少なく,一方,「後退」は各5例(19%),2例(9%)とW+A群で多く,両群間に有意差が認められた(p=0.02)。MI再発または新たな完全閉塞の発症はそれぞれ2例(7%),11例(39%)で,W+A群で有意に減少した(p=0.005)。

●有害事象
表記なし。

文献: Williams MJ, et al. Progression of the culprit lesion in unstable coronary artery disease with warfarin and aspirin versus aspirin alone: preliminary study. J Am Coll Cardiol 1997; 30: 364-9. pubmed
関連トライアル APRICOT, ATACS, CARS, CHARISMA subgroup analysis, ESSENCE 2000, OASIS Pilot Study 1998, OPUS-TIMI 16, PARAGON-A, PRISM-PLUS 1999, PURSUIT 1999, RESTORE, RISC 1991, TACTICS-TIMI 18 1998, TIMI IIIB 1999 Database Study, White HD et al
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