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Friedman HZ et al Randomized prospective evaluation of prolonged versus abbreviated intravenous heparin therapy after coronary angioplasty
結論 PTCA成功後にheparin持続静注を施行しなくとも,患者のリスクを増大させることなく出血性合併症の発症を抑制した。適切な患者選択と治療の実施により,早期の退院とコスト抑制が可能であることが示唆された。

目的 冠動脈血管形成術(PTCA)施行後において,heparin 24時間持続静注を実施しなかった場合と行った場合での合併症抑制効果およびコストを比較検討。
デザイン ランダム化。
セッティング 単施設。アメリカ。
期間 追跡期間は3~7日。登録期間は1989年7月~1991年2月。
対象患者 284例。待機的冠動脈血管形成術を施行した安定狭心症患者。
【除外基準】最近の心筋梗塞,非代償性の左室障害,心臓弁膜症,凝固障害,顕著な腎不全または不安定狭心症,アテレクトミー施行予定,標的血管の完全閉塞,血栓症など。
治療法 全例にheparin 10,000~15,000Uボーラス静注,その後60分ごとに5,000Uボーラス静注。病変のcross前にnitroglycerin 200μgを冠動脈内注入,必要であれば追加投与。
PTCA施行中にheparin持続静注群(139例)と非持続静注群(145例)にランダム化。
持続静注群:heparin 10U/kg/時を施行後24時間にわたり持続静注。活性化凝固時間(4~6時間ごとに測定)を160~190秒に維持するため用量調整。
全例に試験期間を通じ,aspirin 325mg/日およびCa拮抗薬をルーチンに投与。施行後はnitroglycerin静注も実施。
追跡完了率 解析可能は238例(83.8%)。
【脱落理由】進行性AMIが確認された症例(11例),大動脈内バルーンパンピング(IABP)施行(2例),心肺蘇生術施行の必要性(2例)など。
結果

●評価項目
血管造影所見が良好であった238例(83.8%:持続静注群120例,非持続静注群118例)で解析(PTCA不成功と判断された46例は解析から除外)。
非持続静注群ではPTCA施行2時間後の急性閉塞が1例認められたが,その他の重度の合併症はみられなかった。
PTCA施行後の平均入院期間は非持続静注群で有意に短縮され(23時間 vs 42時間,p<0.001),平均入院費も非持続静注群で1,370ドル抑制された(6,093ドル vs 7,463ドル,p<0.001)。

●有害事象
鼡径部血腫は持続静注群でのみ7例,軽度の出血は持続静注群20例,非持続静注群4例といずれも非持続静注群で有意に減少した(p<0.001)。

文献: Friedman HZ, et al. Randomized prospective evaluation of prolonged versus abbreviated intravenous heparin therapy after coronary angioplasty. J Am Coll Cardiol 1994; 24: 1214-9. pubmed
関連トライアル Boccara A et al, CIAO, Garachemani AR et al, IMPACT-II 1998, ISAR-REACT 3 bleeding and MI, Kereiakes DJ et al 1996, Rabah MM et al, Ribeiro EE et al
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