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OPUS-TIMI 16 Orbofiban in Patients With Unstable Coronary Syndromes-TIMI 16
結論 急性冠症候群(ACS)患者への用量固定orbofiban投与による重大な心血管系イベント抑制効果は認められず,逆に死亡率を増加させた。しかし,経皮的冠動脈インターベンション(PCI)施行患者においてはorbofiban投与によるメリットが認められた。

目的 血小板GP IIb/IIIa受容体拮抗薬orbofibanの長期投与が急性冠症候群(ACS)患者のイベント再発に対し,より効果があるかを検討。
一次エンドポイント:死亡+心筋梗塞(MI)+再入院を要する虚血の再発+緊急血行再建術施行+脳卒中の複合。
デザイン ランダム化,プラセボ対照。
セッティング 多施設(29ヵ国,888病院)。
オランダ,オーストラリア,イスラエル,ベルギー,アメリカ,ドイツ,アルゼンチン,チリ,カナダ,スペイン,メキシコ,南アフリカ,オーストリア,イタリア,スイス,ブラジル,ハンガリー,ポーランド,チェコ,イギリスなど。
期間 治療・追跡期間は平均1年(6ヵ月以上)を予定。
登録期間は1997年10月~1998年11月。
対象患者 10,288例。平均年齢60歳。72時間以内の安静時虚血痛(5分以上持続),および虚血を示す血中の心臓マーカーが陽性,または心電図上の変化,あるいは心血管疾患の既往で定義されるACS症例。
【除外基準】年齢≦18歳,過去6ヵ月以内のPCI(経皮的冠動脈インターベンション)施行歴,2ヵ月以内の冠動脈バイパスグラフト術施行歴,血液疾患の既往,血小板減少症,重篤な全身性出血,過去6ヵ月以内の消化性潰瘍,warfarin投与の必要性,非ステロイド性抗炎症薬の慢性投与など。
治療法 50/50 orbofiban投与群(3,330例),50/30 orbofiban投与群(3,537例),プラセボ群(3,421例)にランダム化。50/50 orbofiban群:orbofiban 100mg/日(分2)。50/30 orbofiban群:orbofiban 100mg/日(分2)を30日間投与後,60mg/日(分2)投与。全例にaspirin 150~162mg/日を投与。
追跡完了率 表記なし。
結果

●評価項目
[30日後の死亡率が50/30 orbofiban群で予想外に高率だったため(50/50 orbofiban群1.6%に対し2.3%,p=0.04),1999年1月18日に予定より早期に試験終了。]
発症からランダム化までの時間は25~56時間(中央値41時間)。
10ヵ月後の死亡率はプラセボ群3.7%に対し,50/30群で5.1%(p=0.008),50/50群で4.5%(p=0.11)。一次エンドポイント発生率は,各22.9%,23.1%,22.8%と差はなかった。
サブグループ解析では,実薬群のPCI施行例で死亡率の低下,および実薬群で一次エンドポイントの有意な低下(p=0.001)がみられた。

●有害事象
大出血または重篤な出血の発生率は,各2.0%,3.7%(p=0.0004),4.5%(p<0.0001)と実薬群で有意に高かった。

文献: [main] Cannon CP, et al for the OPUS-TIMI 16 Investigators. Oral glycoprotein IIb/IIIa inhibition with orbofiban in patients with unstable coronary syndromes (OPUS-TIMI 16) trial. Circulation 2000; 102: 149-56. pubmed
関連トライアル ACUITY gastrointestinal bleeding, APPRAISE-2, ATLAS ACS 2-TIMI 51, CAST-IST, CDPA, EXCITE, IMPACT-AMI, IMPACT-I, ISIS-2 10 year survival, LASAF Pilot Study, PARAGON-A, PARIS-I, PEGASUS-TIMI 54, PRISM-PLUS 1998, PRISM-PLUS 1999, PURSUIT 1998, PURSUIT 1999, RESTORE, Schulman SP et al, SYMPHONY, TRA 2P-TIMI 50, TRA 2P-TIMI 50 prior ischemic stroke, TRACER, Williams MJ et al 1997
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