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Moussa I et al Effectiveness of clopidogrel and aspirin versus ticlopidine and aspirin in preventing stent thrombosis after coronary stent implantation
結論 冠動脈ステント植込み施行患者においてclopidogrelは血栓症の抑制に有効であり,ticlopidineに比較して投与プロトコールが簡便で,好中球減少症も認められず,その他の有害事象の頻度もより低いことから,安全性が高くticlopidineの代替薬になりうることが示唆された。

目的 冠動脈ステント植込み施行患者において,clopidogrel+aspirin併用とticlopidine+aspirin併用のステント血栓症抑制効果および安全性を比較検討。
デザイン 非ランダム化。
セッティング -
期間 追跡期間は1ヵ月。登録期間は1996年9月~1998年6月(T+A群:1996年9月~1998年2月,C+A群:1998年3月~6月)。
対象患者 1,689例。閉塞性冠動脈疾患に対するステント植込み施行患者。
【除外基準】経口抗凝固薬投与の必要性,abciximab投与,ステント植込み不成功(TIMI grade 3未満,残存狭窄>50%,緊急バイパス術施行,頭蓋内出血),aspirinまたはticlopidineに対するアレルギー。
治療法 ticlopidine+aspirin併用投与群(1,406例,1,763病変:T+A群)とclopidogrel+aspirin併用投与群(283例,376病変:C+A群)で比較検討。
ticloidine:500mg投与後,500mg/日(分2)を経口投与(2週間)。clopidogrel:300mg投与後,75mg/日を経口投与(4週間)。aspirin 325mg/日経口投与。
追跡完了率 追跡可能は1,671例(98.9%:T+A群1,390例,C+A群281例)。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
1ヵ月後のステント血栓発生はT+A群21例(1.5%),C+A群4例(1.4%)で,両群間に差は認められなかった(p=1.0)。重度の心イベントも,各42例(3.1%),7例(2.4%)と有意差なし[p=0.85:心筋梗塞25例(1.8%)vs 2例(0.7%),CABG施行5例(0.4%)vs 2例(0.7%),死亡12例(0.9%)vs 3例(1.0%)]。

●有害事象
有害事象については,T+A群で好中球減少症が4例(0.3%)発症したのに対しC+A群では認められず,下痢[61例(4.4%)vs 9例(3.2%)]および発疹[82例(6%)vs 6例(2%)]もC+A群で少なかった。全有害事象はT+A群147例(10.6%),C+A群15例(5.3%)で両群間に有意差が認められ(p=0.006),T+A群における全有害事象の発生リスクはC+A群の約2倍であった(相対リスク0.53,CI 0.32-0.86)。

文献: Moussa I, et al. Effectiveness of clopidogrel and aspirin versus ticlopidine and aspirin in preventing stent thrombosis after coronary stent implantation. Circulation 1999; 99: 2364-6. pubmed
関連トライアル Berger PB et al 1999, Berger PB et al 1999, CAPRIE 1996, CLASSICS, CURRENT-OASIS 7 undergoing PCI, DAPT, MATTIS, Mishkel GJ et al, Müller C et al, ONSET/OFFSET dyspnea, Sibbing D et al(2010), SPIRIT III, STARS, Yoon Y et al, ステント留置術施行患者におけるTAPTの有効性および安全性
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