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TIMI 9B Thrombolysis and Thrombin Inhibition in Myocardial Infarction 9B
結論 急性心筋梗塞(AMI)患者に対する血栓溶解療法の補助薬としてのhirudinとheparinのイベント抑制効果は同等であり,出血性疾患の発生率もほぼ同等であった。

目的 急性心筋梗塞(AMI)に対する血栓溶解療法の補助薬としての静注hirudinの効果をheparinと比較検討。
有効性の一次エンドポイント:30日以内の全死亡+非致死性MI再発+重症心不全の進行+心原性ショックの複合。安全性の一次エンドポイント:入院中の大出血。
デザイン ランダム化,二重盲検,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(5ヵ国,150施設)。アメリカ,カナダ,イギリス,イスラエル,ドイツ。
期間 追跡期間は30日。実施期間は1994年5月~1995年9月。
対象患者 3,002例。年齢≧21歳(平均60歳)。虚血症状(30分以上継続)発症後12時間以内。
【除外基準】抗血栓療法に禁忌(活動性のある出血,脳卒中の既往,過去2ヵ月以内の大手術,重度の高血圧症>190/110mmHg),血清クレアチニン値>2.0mg/dL,心原性ショック,抗血栓薬の服用[プロトロンビン時間≧14秒,活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)≧60秒]など。
治療法 血栓溶解療法として,体重補正したt-PA(最大100mg:90分以上で静注)またはstreptokinase(SK:150万Uを1時間以上で静注)。全例にaspirin 150~325mg投与後,hirudin投与群(1,511例)とheparin群(1,491例)にランダム化。
hirudin群:hirudin 0.1mg/kg(最大15mg)ボーラス静注後,0.1mg/kg/時(最大15mg/時)静注。
heparin群:heparin 5,000Uボーラス静注後,1,000U/時静注。両群ともにaPTTが55~85秒になるように調整し,96時間投与。aspirin 150~325mg/日は継続投与。
症状発症から試験薬投与開始までの時間はheparin群3.5時間,hirudin群3.7時間(中央値)。
追跡完了率 一次エンドポイントの追跡完了率は99.5%。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
標的範囲のaPTTに入った患者は,hirudin群で有意に多かった(p<0.001)。有効性の一次エンドポイントの発生率は,heparin群11.9%,hirudin群12.9%と有意差なし(オッズ比1.09,95%CI 0.88-1.36)。
主要な出血性疾患(一次エンドポイント)の発生率は,heparin群5.3%,hirudin群4.6%,脳内出血は各0.9%,0.4%とほぼ同等であった(p=NS)。heparin群における出血性疾患の発生率は,SK併用群3.9%,t-PA併用群6.1%であり(p=0.07),hirudin群では各3.9%,4.9%と有意差は認められなかった。

●有害事象
「評価項目」にあり。

文献: [main] Antman EM for the TIMI 9B Investigators. Hirudin in acute myocardial infarction: Thrombolysis and Thrombin Inhibition in Myocardial Infarction (TIMI) 9B trial. Circulation 1996; 94: 911-21. pubmed
関連トライアル ExTRACT-TIMI 25 clopidogrel, ExTRACT-TIMI 25 PCI, GISSI-2 Connected Study, GUSTO IIa, GUSTO IIb 1996, GUSTO-I 1996, GUSTO-I 1998, HIT-III, IMPACT-AMI, MINT, OASIS Pilot Study 1997, OASIS-2, PACT, RESTORE, TIMI 10B, TIMI 11B, TIMI 5, TIMI 6, TIMI 7, TIMI 9A, TIMI II Pilot and Randomized Clinical Trial, TRIM, van den Bos AA et al
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