抗血栓トライアルデータベース
home
テキストサイズ
TIMI 7 Thrombolysis in Myocardial Infarction 7
結論 hirulogは不安定狭心症治療において有望な薬剤であり,さらなる検討が望まれる。また,本試験のデータは,不安定狭心症患者へのaspirinと抗トロンビン薬の併用投与を支持するものである。

目的 aspirinを投与された不安定狭心症患者において,抗トロンビン薬hirulog(4用量)の有効性と安全性を検討。
一次エンドポイント(unsatisfactory outcome):72時間後までの死亡+非致死性心筋梗塞(MI)+緊急血管形成術+血行再建術を要する急速な臨床状態の悪化(虚血性胸痛を除く)+ECG所見の変化を伴う安静時の虚血性胸痛再発の複合。二次エンドポイント:一次エンドポイント+6週間後の死亡および非致死性MI。
デザイン ランダム化,二重盲検,パイロット試験。
セッティング 多施設(2ヵ国,29施設)。アメリカ,カナダ。
期間 追跡期間は6週間。
対象患者 410例。21~75歳(平均60歳)。虚血性胸痛を有する患者。1/3が女性。24時間以内の安静時虚血性胸痛の5~60分間にわたる持続(MIの場合は発症後24時間以上),以下の冠動脈疾患(CHD)の根拠:1)以下のいずれかによるCHD既往:MI既往,血管造影所見における主冠動脈の狭窄(≧70%),タリウムまたはsestamibi運動負荷試験時のST低下(≧0.1mV)または可逆性障害,あるいは2)過去7日以内の安静時虚血性胸痛発症時における以下のいずれかの心電図所見による心筋虚血:隣接する2誘導以上での一過性のST上昇(≧0.1mV),一過性または持続性のST低下(≧0.1mV),一過性または持続性のT波陰転。
【除外基準】隣接する2誘導以上での持続性のST上昇(≧0.1mV),左脚ブロック,治療可能な病因による狭心症,急性肺浮腫,血清クレアチニン値>3.0mg/dLの腎不全を含む重度の疾患,SBP<90mmHg,過去6ヵ月以内のPTCA施行歴,過去2ヵ月以内の冠動脈バイパス術施行歴など。
治療法 hirulog 0.02mg/kg/時投与群(160例),0.25mg/kg/時投与群(81例),0.50mg/kg/時投与群(88例),1.0mg/kg/時投与群(81例)に2:1:1:1の割合でランダム化。いずれの群も72時間にわたり持続投与。全例にaspirin 325mg/日投与。
追跡完了率 表記なし。
結果

●評価項目
一次エンドポイント(unsatisfactory outcome)発生率は,0.02mg群8.1%(13例),0.25mg群6.2%(5例),0.5mg群11.4%(10例),1.0mg群6.2%(5例)と4群間に有意差はみられず(p=0.56),退院時までに関しても同様であった[各15.0%(24例),7.4%(6例),14.8%(13例),12.3%(10例),p=0.38]。
退院時までの死亡または非致死性MIは,0.02mg群の10.0%(16/160例)に対し,より高用量の3群の合計では3.2%(8/250例)と,0.02mg群で有意に発生率が高く(p=0.008),6週後までについても同様であった(12.5% vs 5.2%,p=0.009)。

●有害事象
hirulogによる重度の出血は2例(0.5%,0.50mg群および1.0mg群各1例)のみであった。

文献: [main] Fuchs J, et al and the TIMI 7 Investigators. Hirulog in the treatment of unstable angina: Results of the Thrombin Inhibition in Myocardial Ischemia (TIMI) 7 trial. Circulation 1995; 92: 727-33. pubmed
関連トライアル ESSENCE 2000, Gurfinkel EP et al, GUSTO IIa, HAS, HIT-III, Holdright D et al, OASIS Pilot Study 1997, OASIS-2, RESTORE, Schulman SP et al, TIMI 5, TIMI 6, TIMI 9A, TIMI 9B, TIMI IIIB 1994, TRIC, TRIM, VA-main, van den Bos AA et al
関連記事