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GUSTO IIa Global Use of Strategies to Open Occluded Coronary Arteries IIa
結論 本試験の投与量では,hirudinはheparinに比し脳内出血の発生を明らかに増加させた。また,他の大規模臨床試験より高用量のheparin(約20%増量)では,抗血栓療法を受けている患者の出血性脳卒中リスクを倍増させた。抗血栓療法を施行している患者へのhirudin,heparin投与において,出血性脳卒中の予測因子として活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)の有用性が明らかに示された。

目的 急性冠症候群(ACS)患者における抗凝固薬heparinと抗トロンビン薬hirudinの有効性と安全性を比較検討。
一次エンドポイント:30日以内の死亡または心筋梗塞(MI)。
デザイン ランダム化,二重盲検。
セッティング 多施設(12ヵ国,275施設以上)。
アメリカ,ベルギー,カナダ,オランダ,スペイン,イタリア,フランス,スウェーデン,ニュージーランド,オーストラリア,スイス,イギリス。
期間 追跡期間は30日。実施期間は1993年9月~1994年4月(予定)。
対象患者 2,564例。虚血性の胸部不快感および心電図所見で異常を認めてから12時間以内。
【除外基準】活動性の出血,血清クレアチニン値>2.5mg/dL,過去1年以内の脳卒中の既往,heparinに禁忌。
治療法 heparin投与群(1,291例)とhirudin投与群(1,273例)にランダム化。
heparin群:heparin 5,000Uボーラス静注後,1,000U/時(体重<80kg)または1,300U/時(体重≧80kg)静注。活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)を60~90秒に維持するため用量調整。
hirudin群:hirudin 0.6mg/kgボーラス静注後,0.2mg/kg/時静注。両群とも72~120時間投与。
ST上昇を示した患者にはt-PAの急速静注,もしくはstreptokinase(SK)による血栓溶解療法を実施。
追跡完了率 表記なし。
結果

●評価項目
(登録予定は12,000例であったが,hirudin群における脳内出血の発生が高率であったため早期に中止。)
脳内出血の発生は,hirudin群17例(1.3%),heparin群9例(0.7%)であったが(p=0.11),この発症率は血栓溶解療法を受けている患者(1,264例)において非施行患者(1,168例)に比し有意に高かった(1.8% vs 0.3%,p<0.001)。血栓溶解療法施行群における脳内出血の発生は,hirudin群で高かった(2.2% vs 1.5%,p=0.34)。また,いずれの血栓溶解薬と抗トロンビン薬の組み合わせでも,GUSTO-I Trial(30,892例,0.7%)より出血性脳卒中の高い発症を示した(t-PA+heparin:0.9%,t-PA+hirudin:1.7%,SK+heparin:2.7%,SK+hirudin:3.2%)。
抗血栓療法開始後12時間のaPTTは,脳内出血のみられた26例で,イベント発生のなかった症例に比して有意に上昇した(110秒 vs 87秒,p=0.03)。

●有害事象
「評価項目」にあり。

文献: [main] The Global Use of Strategies to Open Occluded Coronary Arteries (GUSTO) IIa Investigators. Randomized trial of intravenous heparin versus recombinant hirudin for acute coronary syndromes. Circulation 1994; 90: 1631-7. pubmed
関連トライアル GUSTO IIb 1996, GUSTO IIb 1997, GUSTO-I 1993, GUSTO-I 1996, GUSTO-I 1998, HELVETICA, HIT-III, OASIS Pilot Study 1997, OASIS-2, TIMI 6, TIMI 7, TIMI 9A, TIMI 9B, TIMI II Pilot and Randomized Clinical Trial, TPA Bridging Study, van den Bos AA et al
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