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ISIS-2 10 year survival Second International Study of Infarct Survival
結論 急性心筋梗塞(AMI)患者への線溶療法とaspirin経口投与(1ヵ月)による早期の生存率改善効果は,長期(10年間)にわたって維持された。また,aspirin投与による抗血小板療法を数年間継続することで,さらなるベネフィットが得られる可能性が示された。

目的 急性心筋梗塞(AMI)が疑われる患者において,血栓溶解薬streptokinase(SK)静注と抗血小板薬aspirin(経口)の長期投与による生存率への影響を単独,併用で比較検討。
主要なアウトカム:10年後の全死亡(サブグループは4年後の全死亡)。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,2×2 factorial,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(16ヵ国,417病院)。
期間 追跡期間はUK以外での生存者で38ヵ月(中央値)。UKでの生存者(6,213例)で130ヵ月(中央値)。全例中95.1%は1990年1月まで追跡。UKにおける生存者中83.1%は10年間追跡(1997年6月追跡終了)。ランダム化の期間は1985年3月~1987年12月。
対象患者 17,187例。AMI様症状の発現から24時間以内。SKまたはaspirinへの適応が明らかでない,または禁忌でない症例。
治療法 SK 150万U(1時間静注)投与群(4,300例),aspirin腸溶錠162.5mg/日(1ヵ月継続)投与群(4,295例),SK+aspirin併用投与群(4,292例),プラセボ群(4,300例)にランダム化。
追跡完了率 全生存者の追跡完了率は1990年1月1日時点で95.1%,35日後は98.8%,2年後は96.0%,4年後では57.7%。UKにおける生存者の追跡完了率は6年後で97.6%,8年後は97.3%,10年後では83.1%。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
SK投与群(8,592例)vs 非SK投与群(8,595例):0~35日後の死亡はSK投与群で有意に抑制され(死亡率比0.75,95%CI 0.69-0.83,2p<0.0001),非SK投与群に比し29/1,000例の絶対ベネフィットがみられた。4年後の絶対ベネフィットは28/1,000例,10年後では23/1,000例であり,早期のSK投与による効果の持続が認められた(36日~10年後の死亡率比0.98,95%CI 0.92-1.04)。また,AMI発症後6時間以内に投与を開始した症例,前壁でのST上昇例,年齢≧70歳において35日後に認められた絶対ベネフィットは,4年後まで維持された。
aspirin投与群(8,587例)vs 非aspirin投与群(8,600例):0~35日後の死亡はaspirin投与群で有意に抑制され(死亡率比0.78,95%CI 0.71-0.85,2p<0.0001),非aspirin投与群に比し絶対ベネフィットは26/1,000例であった。36日~10年後の死亡率比は0.99(95%CI 0.93-1.06)であり,早期のaspirin投与による有効性は維持される傾向が認められた。
SK+aspirin投与群(4,292例):併用投与群での35日後の絶対ベネフィットは55/1,000例であり,10年後においても42/1,000例であった(36日~10年後の死亡率比0.97,95%CI 0.89-1.06,2p>0.1)。

●有害事象
表記なし。

文献: [main] Baigent C, et al on behalf of the ISIS-2 (Second International Study of Infarct Survival) Collaborative Group. ISIS-2: 10 year survival among patients with suspected acute myocardial infarction in randomised comparison of intravenous streptokinase, oral aspirin, both, or neither. Br Med J 1998; 316: 1337-43. pubmed
関連トライアル AIMS 1988, AMIS, aspirin長期連用による癌死リスク抑制効果, CAST, CAST-IST, CLARITY-TIMI 28, Elwood PC et al 1979, EMERAS, Garcia Rodriguez LA et al (BMJ), GUSTO-I 1993, IMPACT-AMI, ISIS-2, ISIS-3, ISIS-pilot, IST 1997, MAST-I, OASIS Pilot Study 1998, OPUS-TIMI 16, Ribeiro EE et al
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