抗血栓トライアルデータベース
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MAST-I Multicenter Acute Stroke Trial-Italy
結論 streptokinase(SK)+aspirin併用群において早期死亡のリスクが高かったが,SK群とaspirin群において,6ヵ月以内の死亡+重度障害の減少がわずかならがも認められた。

目的 脳梗塞急性期における血栓溶解薬streptokinase(SK)と抗血小板薬aspirinの単独および併用療法のリスク/ベネフィット比が優れているかを検討。
デザイン ランダム化,オープン,2×2 factorial,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(3ヵ国,70施設)。イタリア,イギリス,ポルトガル。
期間 追跡期間は6ヵ月。ランダム化の期間は1991年5月~1995年2月。
対象患者 622例。脳梗塞発症後6時間以内で,急性の局所的神経機能脱落症状をきたし,SKまたはaspirinに適応が明らかでない,または禁忌でない患者。
【除外基準】脳内出血,重篤な昏睡など。
治療法 以下の4群にランダム化。
SK単独群(157例):SK 150万Uを1時間点滴静脈内投与。aspirin単独群(153例):緩衝aspirin 300mg/日経口投与,経口投与が不可能な場合は,経鼻的胃チューブにて100mg静脈内投与(10日間)。SK+aspirin併用群(156例):各単独群と同用量。両剤以外の治療群(156例)。
追加的治療の選択は各施設に委ねられたが,血栓溶解薬,heparin,経口抗凝固薬,抗血小板薬は当初10日間については不許可。heparin皮下投与は1万5,000U/日を超えない範囲で許可。
追跡完了率 全対象症例で追跡完了(100%)。
結果

●評価項目
SK投与群(aspirin併用群を含む)で,10日以内の死亡が有意に増加した(オッズ比2.7,95%CI 1.7-4.3,2p<0.00001)。SK+aspirin群のみで,両剤以外の治療群よりも有意に高い早期死亡リスクが認められた(オッズ比3.5,95%CI 1.9-6.5,2p<0.00001)。また,SK群(aspirin併用群を含む)とaspirin群(SK併用群を含む)において,6ヵ月以内の死亡+重度障害の減少が認められたが有意差はなかった(SK群:オッズ比0.9,95%CI 0.7-1.3,aspirin群:0.9,0.6-1.3)。

●有害事象
院内における脳内出血は,併用群とSK単独群で両剤以外の治療群よりも多くみられ(10%,6% vs 0.6%),5日後のCTスキャンで確認された脳内出血も同様であった(7%,6% vs 0.6%)。

文献: [main] Multicentre Acute Stroke Trial--Italy (MAST-I) Group. Randomised controlled trial of streptokinase, aspirin, and combination of both in treatment of acute ischaemic stroke. Lancet 1995; 346: 1509-14. pubmed
関連トライアル CASISP, CAST, CAST-IST, EARLY, EMERAS, ESPRIT , ESPRIT 2006, FASTER, GISSI-2 1990, GUSTO-I 1993, ISIS-2, ISIS-2 10 year survival, ISIS-3, ISIS-pilot, IST 1997, IST-3, MATCH, Ribeiro EE et al, TIMI 6
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