抗血栓トライアルデータベース
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STARS Stent Anticoagulation Restenosis Study
結論 ステント血栓症の予防において,aspirin+ticlopidine併用投与はaspirin単独およびaspirin+warfarin併用よりもステント留置後の血栓形成を抑制したが,aspirin単独よりも出血性合併症の発生率が高かった。ステント血栓症といった重篤な合併症の予防には,aspirin+ticlopidine併用投与を行うべきである。

目的 ステント植込み後,3種類の抗血栓療法(抗血小板薬aspirin単独,aspirin+抗凝固薬warfarin併用,aspirin+ticlopidine併用)の有効性および安全性を比較検討。
一次エンドポイント:30日以内の全死亡+標的病変における再血行再建術+血管造影上確かな血栓症+非致死性心筋梗塞(MI)の複合。
デザイン ランダム化,非盲検,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(50施設)。アメリカ。
期間 追跡期間は30日。登録期間は1996年2月~11月。
対象患者 1,653例(1,772病変)。登録症例1,965例中,1枝または多枝冠動脈病変における血管造影上ステント植込み成功の基準を満たした患者。
【除外基準】標的病変において他の狭窄を有する例,過去7日間のAMI既往,投与薬剤に禁忌,出血性素因の既往など。
治療法 aspirin 325mg/日(経口)単独群(557例),aspirin+warfarin併用投与群(550例:A+W群),aspirin+ticlopidine併用投与群(546例:A+T群)にランダム化。A+W群:aspirin 325mg/日+warfarinを経口投与,およびheparin 10,000~15,000U/日静注し,INRが2.0-2.5に達したら投与中止。A+T群:aspirin 325mg/日+ticlopidine 500mg/日(分2)経口投与。
全例に施行中,aspirin 325mg,heparin 10,000~15,000U静注投与(活性化凝固時間250~300秒を維持)。warfarin併用群以外では施行後heparin投与は中止。
追跡完了率 表記なし。
結果

●評価項目
一次エンドポイントの発生は,aspirin単独群20例(3.6%),A+W群15例(2.7%),A+T群3例(0.5%)であった(p=0.001)。A+T群の相対リスク0.15(p<0.001,vs aspirin単独群),0.20(p=0.01,vs A+W群)。

●有害事象
出血性合併症の発生は,各群10例(1.8%),34例(6.2%),30例(5.5%)であった(p<0.001)。A+T群の相対リスクは3.06(p=0.002,vs aspirin単独群)。また,血管外科的な合併症(後腹膜血腫,4cm以上の血腫,偽性動脈瘤,動静脈瘻など)の発生は各群2例(0.4%),11例(2.0%),11例(2.0)であった。A+T群の相対リスク5.61(p=0.02,vs aspirin単独群)。好中球減少,血小板減少の発生は全体で0.3%であり,群間差はみられなかった。

文献: [main] Leon MB, et al for the Stent Anticoagulation Restenosis Study Investigators. A clinical trial comparing three antithrombotic-drug regimens after coronary-artery stenting. N Engl J Med 1998; 339: 1665-71. pubmed
関連トライアル AAASPS 2003, Berger PB et al 1999, Berger PB et al 1999, CHAMPION PHOENIX, CHARISMA, CLARITY-TIMI 28, CLASSICS, DAPT, ECLAP, EXCITE, Gao F et al, GRACE warfarin and antiplatelet therapy, Hansen ML et al, ISAR, MATTIS, Mishkel GJ et al, Moussa I et al, MSPIRG, Müller C et al, MUSICA , Olson KL et al, REAL-LATE / ZEST-LATE, TASS 1989, TPT, TRITON-TIMI 38, Turpie AG et al 1993, WARSS, WASID, WAVE, Yoon Y et al
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