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Nevelsteen A et al Effect of ticlopidine on blood loss, platelet turnover and platelet deposition on prosthetic surfaces in patients undergoing aorto-femoral bypass grafting
結論 ticlopidineは末梢血管手術の周術期における出血リスクを増大させず,人工血管グラフト施行後の初期投与の有効性が示唆された。

目的 人工血管大腿動脈バイパスグラフト施行前と直後の抗血小板薬ticlopidine投与による周術期の出血量と,ticlopidineの血小板寿命および人工グラフト表面への血小板沈着に対する影響を検討。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検。
セッティング 単施設。ベルギー。
期間 追跡期間は7日。
対象患者 60例。Dacron大腿動脈バイパスグラフト施行予定の腸骨動脈閉塞性疾患患者。
治療法 59例をticlopidine 500mg/日(分2)投与群(29例)とプラセボ群(30例)にランダム化。施行3~5日前に投与開始。施行6時間前に投与を一時中断し,施行直後に再開(初回は経鼻的胃チューブにて投与),術後7日間継続投与。ticlopidine以外の抗血小板薬の投与は不許可。
追跡完了率 脱落例は1例のみ(1.7%)。
【脱落理由】大腿-膝窩静脈バイパス術施行。
結果

●評価項目
出血量と輸血の必要量はticlopidine群で多かったが,有意差はみられなかった。プラセボの出血量はticlopidine群に比し20%少なく,輸血量についても25~30%少なかった。また,術中の出血状況に対する執刀医の評価はプラセボ群において良好であったが,有意ではなかった(p=0.24)。施行当日および術後7日目の出血時間はticlopidine群で有意に長かった(各p=0.0124,p=0.0001)。
血小板寿命の平均はticlopidine群で有意に長く(p<0.05),プラセボ群に比し20%の延長がみられた。人工グラフト表面への血小板沈着はticlopidine群で有意に阻害された(hottest spot method,p=0.008)。

●有害事象
表記なし。

文献: Nevelsteen A, et al. Effect of ticlopidine on blood loss, platelet turnover and platelet deposition on prosthetic surfaces in patients undergoing aorto-femoral bypass grafting. Thromb Res 1991; 64: 363-9. pubmed
関連トライアル Berglund U et al, Knudsen JB et al, Limet R et al
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