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Taylor RR et al Effects of low-dose aspirin on restenosis after coronary angioplasty
結論 低用量aspirinはPTCA後における再狭窄抑制にわずかな効果を示したが,臨床上のベネフィットは明らかにされなかった。冠動脈イベント後のaspirin投与は有効であるとする十分なエビデンスから,PTCA施行後のaspirin継続投与が推奨される。

目的 抗血小板薬aspirin(低用量)によるPTCA後の再狭窄抑制効果を検討。
デザイン ランダム化,プラセボ対照。
セッティング 単施設。オーストラリア。
期間 追跡期間は6ヵ月(平均7.4ヵ月)。施行期間は1986年2月~1988年7月。
対象患者 216例。年齢<70歳,急性心筋梗塞(AMI)の既往がない患者。登録した454症例中,未治療の生来血管におけるPTCA成功例(内腔径拡大≧20%,かつ拡大後内腔径>50%)。
治療法 PTCA施行後,全例にaspirin 100mg/日を2週間継続投与。aspirin 100mg/日群(108例)とプラセボ群(104例)にランダム化。治療開始6ヵ月後の冠動脈造影で評価。
追跡完了率 212例で解析可能(98.1%:aspirin群108例:168病変,プラセボ群104例:136病変)。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
再狭窄(狭窄率≧50%,かつ拡大径の損失≧50%,またはCABG施行)はaspirin群38例(35%),プラセボ群45例(43%)であり,有意差は認められなかった。
病変による解析によると,再狭窄はaspirin群42病変(25%),プラセボ群51病変(38%)と有意差が認められた(p<0.025)。また,内腔径の狭小化率はaspirin群15.9%,プラセボ群22.3%(p<0.01)であり,これはプラセボ群でaspirin群に比し対象病変が左前下行枝(LAD)に有意に多かった(p<0.01)ことによると推測された。また,LAD狭小化率はaspirin群19.5%,プラセボ群26.5%であり,aspirin群で有意に抑制された(p<0.1)。

●有害事象
プラセボ群のみで3例にMI発症がみられたが,死亡は両群ともに認められなかった。

文献: Taylor RR, et al. Effects of low-dose aspirin on restenosis after coronary angioplasty. Am J Cardiol 1991; 68: 874-8. pubmed
関連トライアル CARPORT, CARPORT, ERA, ERA, M-HEART II, M-HEART II, Minar E et al, Minar E et al, Schwartz L et al, STARC, STARC
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