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Canadian Lamifiban Study
結論 不安定狭心症患者において,lamifibanは静注期間(3~5日)の重篤な虚血イベントと1ヵ月後の死亡および梗塞を抑制することが示された。

目的 不安定狭心症患者における血小板GP IIb/IIIa拮抗薬lamifibanの有効性を検討。
デザイン ランダム化,二重盲検,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(15施設)。カナダ。
期間 追跡期間は1ヵ月。
対象患者 365例。平均年齢60歳。男性72%。不安定狭心症患者またはST上昇のない心筋梗塞(MI)患者。
【除外基準】年齢>75歳,過去6ヵ月以内の冠動脈造影施行歴または2ヵ月以内のバイパス術施行歴,脳卒中の既往など。
治療法 以下の5群にランダム化。
1)lamifiban 1μg/分投与群(40例:lamifiban 150μgボーラス投与後1μg/分静注),2)lamifiban 2μg/分投与群(41例:lamifiban 300μgボーラス投与後2μg/分静注),3)lamifiban 4μg/分投与群(120例:lamifiban 600μgボーラス投与後4μg/分静注),4)lamifiban 5μg/分投与群(41例:lamifiban 750μgボーラス投与後5μg/分静注),5)プラセボ投与群(123例)。
全例に治療開始時にaspirin 325mg,その後325mg/日継続投与。haparin投与(活性化部分トロンボプラスチン時間を2倍に維持)は医師の裁量に任せた結果,患者の28%に投与。静注時間は72~120時間(平均84時間)。
追跡完了率 表記なし。
結果

●評価項目
lamifiban投与群において,静注期間における死亡および非致死性MI,緊急インターベンション施行の必要性はプラセボ群の8.1%に比し,lamifiban群では3.3%と有意な抑制が認められた(オッズ比0.39,p=0.04)。これらのイベント発生率は,投与量が低い順に2.5%,4.9%,3.3%,2.4%であった。
1ヵ月後の死亡または非致死性梗塞の発生率は,プラセボ群8.1%,lamifiban 1および2μg/分投与群で6.2%,lamifiban 4および5μg/分投与群で2.5%であり,高用量lamifiban群はプラセボ群に比し有意に減少した(オッズ比0.29,p=0.03)。lamifiban 5μg/分投与群では緊急インターベンション施行の必要性をも抑制し,lamifibanは用量依存性に抗血小板作用を阻害することが示された。また,出血時間は高用量lamifiban群において有意に延長された。

●有害事象
重大な出血の発生率は,プラセボ群0.8%,lamifiban群2.9%であり有意差はみられなかった。

文献: Théroux P, et al. Platelet membrane receptor glycoprotein IIb/IIIa antagonism in unstable angina. The Canadian Lamifiban Study. Circulation 1996; 94: 899-905. pubmed
関連トライアル Cohen M et al, ECSG-UA, IMPACT-AMI, Kereiakes DJ et al 1996, PARAGON-A, PRISM, PRISM-PLUS 1999, PURSUIT 1999, RESTORE, Schulman SP et al, Simpfendorfer C et al, Spanish Multicenter Trial, TACTICS-TIMI 18 1998
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