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IMPACT-I Integrelin to Minimize Platelet Aggregation and Prevent Coronary Thrombosis
結論 本試験において,ルーチンおよび待機的,高リスクおよび低リスクの冠動脈インターベンション施行例におけるeptifibatide(integrelin)の有効性が示唆された。血行力学的解析から,eptifibatideの急速かつ持続性の血小板凝集抑制作用が認められたが,より高用量のボーラス投与が必要であると推測された。本治療法の有効性および安全性の評価には大規模臨床試験による検討が必要とされる。

目的 待機的冠動脈インターベンション施行患者において,血小板GP IIb/IIIa受容体拮抗薬eptifibatide(integrelin)の有効性および安全性を検討。
一次エンドポイント:30日以内の全死亡+心筋梗塞(MI)+緊急冠動脈インターベンション+ステント植込み+虚血または急性閉塞によるCABG施行の複合。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検。
セッティング 多施設。アメリカ。
期間 追跡期間は30日。
対象患者 150例。待機的経皮的冠動脈形成術(PTCA),またはDCA(directional atherectomy)施行予定患者。
【除外基準】出血性疾患の既往,最近の消化管出血の既往,過去6週以内の大手術施行歴,脳卒中の既往,重度の高血圧症など。
治療法 eptifibatide 90μg/kgボーラス投与後,1.0μg/kg/分静注(4時間)投与群(52例),eptifibatide 90μg/kgボーラス投与後,1.0μg/kg/分静注(12時間)投与群(49例),プラセボ群(49例)にランダム化。ボーラス投与は施行10分前以上に開始。
全例に施行2時間以上前にaspirin 325mg投与,その後aspirin 325mg/日を継続投与。血管アクセスが得られた後,heparin 1万Uをボーラス投与し(活性化凝固時間>300秒を維持),施行後はheparin 10~15U/kg/時静注(活性化部分トロンボプラスチン時間2~3倍を維持)。
追跡完了率 全例で追跡完了(100%:脱落例なし)。
結果

●評価項目
29例(eptifibatide群21例,プラセボ群8例)の薬力学的解析では,eptifibatide 90μg/kgボーラス投与により86%の血小板凝集阻害作用が得られ,この作用はその後の静注により維持された。eptifibatide投与終了4時間後には血小板凝集機能は回復した。
一次エンドポイント発生率は,プラセボ群12.2%(6例),eptifibatide4時間静注群9.6%(5例),eptifibatide12時間静注群4.1%(2例)とeptifibatide群で減少傾向が認められた(12時間静注群 vs プラセボ群:p=0.13)。

●有害事象
軽度の出血の発生率は,プラセボ群14%(7例),4時間静注群33%(17例),12時間静注群47%(23例)でeptifibatide群で増加したが,大出血の発生率は8%(4例),8%(4例),2%(1例)と同等であった。出血指数(ヘマトクリット値の変化/3+輸血された赤血球単位数)についても,3群間に差はみられなかった(各1.5,1.7,1.3)。

文献: [main] Tcheng JE, et al for the IMPACT Investigators. Multicenter, randomized, double-blind, placebo-controlled trial of the platelet integrin glycoprotein IIb/IIIa blocker Integrelin in elective coronary intervention. Circulation 1995; 91: 2151-7. pubmed
関連トライアル CHAMPION PCI, CHAMPION PLATFORM, EPIC 1994, EPIC 1994, EPIC 1995, EXCITE, Harrington RA et al, IMPACT-AMI, IMPACT-II 1997, IMPACT-II 1998, J-LANCELOT, Kereiakes DJ et al 1996, OPUS-TIMI 16, RESTORE, Schulman SP et al, SEPIA-ACS1 TIMI 42, Simpfendorfer C et al
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