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RAPT Ridogrel versus Aspirin Patency Trial
結論 血栓溶解療法の補助療法として,ridogrelはaspirinよりも優れていなかったが,新規の虚血イベント抑制においてはridogrelのほうが有効である可能性が示唆された。

目的 急性心筋梗塞(AMI)患者に対する血栓溶解療法の補助療法として,抗血小板薬aspirinと抗アレルギー薬ridogrelの有効性と安全性を比較検討。
一次エンドポイント:入院後7~14日目の血管造影における梗塞関連冠動脈の開存性。二次エンドポイント:治療2時間後の再灌流。
デザイン ランダム化,aspirin対照,二重盲検。
セッティング 多施設(3ヵ国,94施設)。
アルゼンチン(78施設),ブラジル(13),ウルグアイ(3)。
期間 追跡期間は7~14日間。登録期間は1990年7月~1992年3月。
対象患者 901例。年齢≦75歳。AMI発症後6時間以内。
【除外基準】過去7日間のaspirinまたは非ステロイド性抗炎症薬の投与歴,抗凝固薬を投与している患者,冠動脈バイパス術または血管形成術の施行歴,重症心不全(Killip分類IIIまたはIV)など。
治療法 ridogrel投与群:入院時にridogrel 300mg静注,その後退院時までridogrel 600mg/日(分2)経口投与(450例)とaspirin投与群:入院時にaspirin 250mg静注,その後退院時までaspirin 160mg/日経口投与(451例)にランダム化。両群ともにstreptokinase(SK)150万U/時投与。
追跡完了率 ridogrelまたはaspirinボーラス静注投与は各98%,99%,SK投与はridogrel群93%,aspirin群96%で完了し,また経口試験薬投与の完了率も各群89%,90%と治療コンプライアンスは良好であった。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
梗塞関連血管開存(TIMI grade2または3)率は,ridogrel群72.2%,aspirin群75.5%と同等であった。2時間後の再灌流(ridogrel群54%,aspirin群51%)と入院中の主要イベント発生率に両群間で有意差は認められなかった。新たな虚血イベント(再梗塞,狭心症再発,脳梗塞)はridogrel群で32%減少した(13% vs 19%,p<0.025)。

●有害事象
脳内出血を含む重症出血性合併症などの有害事象については,両群に差はみられなかった。

文献: [main] The RAPT Investigators. Randomized trial of ridogrel, a combined thromboxane A2 synthase inhibitor and thromboxane A2/prostaglandin endoperoxide receptor antagonist, versus aspirin as adjunct to thrombolysis in patients with acute myocardial infarction. The Ridogrel Versus Aspirin Patency Trial (RAPT). Circulation 1994; 89: 588-95. pubmed
関連トライアル De Caterina R et al, DUCCS-II, IMPACT-AMI, JAMIS, MATE, Norris RM et al, PACT, Physicians' Health Study 1990, RESTORE, Riess H et al, Tranchesi B et al, TRITON-TIMI 38 diabetes, TRITON-TIMI 38 early and late benefits
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