抗血栓トライアルデータベース
home
テキストサイズ
STARC Studio Trapidil versus Aspirin nella Restenosi Coronarica
結論 trapidil(300mg/日,分3)はPTCA後の再狭窄を有意に抑制し,かつ予後に良好な影響をおよぼすことが示された。

目的 PTCA後の再狭窄に対する抑制効果を抗血小板薬trapidil とaspirinで比較検討。
一次エンドポイント:再狭窄(拡大径の損失≧50%)。二次エンドポイント:急性閉塞(72時間以内),急性心筋梗塞(AMI),冠動脈バイパス術,狭心症の再発。
デザイン ランダム化,aspirin対照,二重盲検,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(6施設)。イタリア。
期間 追跡期間は6ヵ月(平均追跡期間はtrapidil群193日,aspirin群190日)。
登録期間は1990年4月~1992年5月。
対象患者 384例。18歳超~75歳未満。キャリパー法で冠動脈狭窄病変(≧70%)が2ヵ所以下,心筋虚血所見が明らかな患者。
【除外基準】過去15日以内のMI既往歴,または血栓溶解療法の施行歴,完全閉塞または再狭窄を有する患者,PTCA施行を要するQ波梗塞または壁運動消失,三枝病変または左冠動脈主幹部の病変など。
治療法 trapidil 300mg/日(分3)投与群(128例:T群)とaspirin 300mg/日(分3)投与群(126例:A群)にランダム化。PTCA施行の3日前より投与開始,施行後6ヵ月間継続投与。冠動脈造影をPTCA施行前後および6ヵ月後に実施。
追跡完了率 追跡不完了率は33.9%(130例)。
【脱落理由】冠動脈造影実施の拒否(23例),有害事象による投与中止(21例),プロトコール逸脱(7例)など。
結果

●評価項目
血管造影所見の比較では,PTCA施行前後の内腔径およびPTCA後の拡張は両群間で同等であったが,6ヵ月後の内腔径拡張(44.9±26.6 vs 36.4±29.9)と拡張径の損失(18.0±35.5 vs 26.6±43.7)はT群で有意であった(いずれもp<0.05)。
一次エンドポイントは,T群で31例(24.2%),A群で50例(39.7%)とT群で有意な抑制が認められた(p<0.01)。本集団の病変(全283病変:T群142,A群141)による解析では,T群34病変(23.3%),A群52病変(36.9%)で再狭窄が認められ,両群間に有意差がみられた(p=0.018)。再狭窄の定義を>50%の狭窄とした場合にも,再狭窄率は同様にT群で有意に低かった(症例:30.5% vs 45.2%,p=0.015,病変:29.6% vs 42.5%,p=0.023)。
リスク因子である不安定狭心症と再狭窄に有意な相関が認められた(p<0.05)。また,二次エンドポイントの発生率は,狭心症の再発がA群で有意に多くみられたが(43.7% vs 25.8%,p<0.01),その他のイベントに関しては両群で同等であった(AMI:T群3例,A群2例,急性閉塞:各2例,CABG施行:各1例)。

●有害事象
有害事象による投与中止は両群とも6例であり,trapidilの忍容性は良好であった。

文献: [main] Maresta A, et al for the STARC Investigators. Trapidil (triazolopyrimidine), a platelet-derived growth factor antagonist, reduces restenosis after percutaneous transluminal coronary angioplasty. Results of the randomized, double-blind STARC study. Studio Trapidil versus Aspirin nella Restenosi Coronarica. Circulation 1994; 90: 2710-5. pubmed
関連トライアル CARPORT, Ellis SG et al, ERA, Finci L et al, LARA, M-HEART II, Nye ER et al, RESTORE, Schwartz L et al, Take S et al, Taylor RR et al
関連記事