抗血栓トライアルデータベース
home
テキストサイズ
APRICOT Antithrombotics in the Prevention of Reocclusion In Coronary Thrombolysis
結論 急性心筋梗塞(AMI)患者の血栓溶解療法成功例へのaspirin投与は再梗塞,血行再建術の再施行,非イベント発生の生存率,および左室機能改善に有効であり,warfarinよりも優れていた。血栓溶解療法成功後における梗塞関連動脈の閉塞率はいまだ高いため,こうした患者への抗血栓療法の実施が推奨される。

目的 急性心筋梗塞(AMI)後の血栓溶解療法成功例における,再閉塞と虚血の再発予防に対する抗血小板薬aspirinと抗凝固薬warfarin,heparinの効果を比較検討。
一次エンドポイント:梗塞関連動脈の開存性。二次エンドポイント:再梗塞,血行再建術,左室駆出率(LVEF)の変化。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検(aspirin,プラセボ),オープン(warfarin)。
セッティング 多施設(4施設)。オランダ。
期間 追跡期間は3ヵ月。
対象患者 284例。年齢≦70歳。
【除外基準】心臓外科手術の施行歴,抗血栓療法を受けていた,または禁忌の患者など。
治療法 30分~4時間の胸痛と0.2mV以上のST上昇があるAMI患者に血栓溶解療法(streptokinase+APSAC)を施行後,heparin 2万Uを24時間静注。48時間以内の血管造影により梗塞関連動脈の開存を確認後,aspirin 325mg/日(heparin中断)投与群(102例)とwarfarin(INRが2.8-4.0になるまでheparin継続)投与群(92例),プラセボ群(heparin中断:90例)にランダム化。
追跡完了率 臨床上のイベントは全例,冠動脈造影上のデータは248例(87%)で追跡完了。
【脱落理由】aspirin群(患者の拒否9例),warfarin群(患者の拒否9例,冠動脈手術,死亡各1例),プラセボ群(患者の拒否10例,冠動脈手術5例,死亡1例)。
結果

●評価項目
3ヵ月後の再閉塞率は,aspirin群25%,warfarin群30%,プラセボ群32%で有意差は認められなかった。再梗塞はaspirin群3%,warfarin群8%,プラセボ群11%であった(aspirin群 vs プラセボ群:p<0.025)。血行再建術施行率はaspirin群6%,warfarin群13%,プラセボ群16%であった(aspirin群 vs プラセボ群:p<0.05)。また,死亡率は各1%,2%,2%と群間差はなかった。イベント非発生はaspirin群93%,warfarin群82%,プラセボ群76%であった(aspirin群 vs プラセボ群:p<0.001,aspirin群 vs warfarin群:p<0.05)。再梗塞せずイベント非発生のものはaspirin群73%,warfarin群63%,プラセボ群59%であった(有意差なし)。EFの増加はaspirin群のみで認められた(4.6%,p<0.001)。

●有害事象
表記なし。

文献: [main] Meijer A, et al. Aspirin versus coumadin in the prevention of reocclusion and recurrent ischemia after successful thrombolysis: a prospective placebo-controlled angiographic study. Results of the APRICOT Study. Circulation 1993; 87: 1524-30. pubmed
関連トライアル AFTER, ATACS, ATACS-pilot, Flurbiprofen French Trial, GISSI-2 Connected Study, MATE, NHFACT, PACT, RAPID II, RESTORE, TAMI 5 1991, TIMI 5, TIMI II 1995, TIMI IIIB 1994, TIMI IIIB 1995, White HD et al, Williams MJ et al 1997
関連記事