抗血栓トライアルデータベース
home
テキストサイズ
TIM Triflusal in Myocardial Infarction
結論 急性心筋梗塞(AMI)後の心血管イベント抑制において,triflusalとaspirinの有効性は同等であり,triflusalは非致死性脳血管イベントおよび脳内出血リスクをより低減させることが示された。triflusalはAMIの急性期治療,特に脳卒中や出血リスクが高い患者においてaspirinに代わりうる薬剤である。

目的 急性心筋梗塞(AMI)患者の心血管イベント抑制において,抗血小板薬triflusalとaspirinの有効性と忍容性を比較検討。
一次エンドポイント:AMI発症後35日の死亡+非致死性MI+非致死性脳血管イベントの複合。二次エンドポイント:AMI発症後35日の死亡,非致死性再梗塞,非致死性脳血管イベント,緊急血行再建術施行の各エンドポイント。
デザイン ランダム化,aspirin対照,二重盲検。
セッティング 多施設(3ヵ国,29施設)。スペイン,ポルトガル,イタリア。
期間 追跡期間は35日。試験期間は1993年2月~1997年3月。
対象患者 2,275例。18~80歳(平均年齢:男性59.52歳,女性66.82歳)。AMI発症から24時間以内。
【除外基準】過去15日以内の抗血小板薬の投与歴,消化性潰瘍または血管疾患の既往,脳血管障害の既往など。
治療法 triflusal 600mg/日投与群(1,135例)とaspirin 300mg/日投与群(1,140例)にランダム化。35日間経口投与。
追跡完了率 主なプロトコール逸脱例は146例(6.4%:aspirin群71例,triflusal群75例)。
【脱落理由】登録基準の欠除,35日の追跡不能など。
結果

●評価項目
登録症例中,安全性および忍容性の解析は2,270例,イベント解析は2,124例(triflusal群1,056例,aspirin群1,068例)で行った。
一次エンドポイントは,triflusal群99例(9.06%:95%CI 7.64-10.49%),aspirin群105例(10.15%:95%CI 8.72-11.54%)[オッズ比0.882(95%CI 0.634-1.227),p=0.582]であった。非致死性脳血管イベントは,aspirin群に比しtriflusal群で有意に低下(5例 vs 14例,オッズ比0.364,95%CI 0.146-0.908,p=0.030)。両群間で,死亡(オッズ比0.816,95%CI 0.564-1.179,p=0.278),非致死性再梗塞(1.577,0.873-2.848,p=0.131),血行再建術施行(0.864,0.664-1.161,p=0.334)のいずれにも有意差は認められなかった。

●有害事象
両剤とも忍容性に優れていたが,中枢神経における出血の発生はtriflusal群で有意に低かった(0.27% vs 0.97%,p=0.03)。

文献: Cruz-Fernández JM, et al. Randomized comparative trial of triflusal and aspirin following acute myocardial infarction. Eur Heart J 2000; 21: 457-65. pubmed
関連トライアル AFTER, BDT, Berman J et al, CAPRIE 2000, CARS, CHARISMA post hoc analysis, CLASSICS, ECLAP, ESPS-2 1997, ExTRACT-TIMI 25 clopidogrel, Guiteras P et al, JAMIS, JETS-1, JPPP, LASAF Pilot Study, Martí-Fàbregas J et al, NASPEAF, Physicians' Health Study 1990, POISE-2, S-ACCESS, Spanish Multicenter Trial, WHS
関連記事