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Becker MC Angina Pectoris: A double blind study with dipyridamole
結論 dipyridamole(225mg/日)の長期投与は,他の治療が奏効しない重度の狭心症患者においても明らかな有効性を示し,忍容性にも優れていた。

目的 重度の狭心症患者において,高用量の冠拡張薬dipyridamoleの長期投与による有効性を検討。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検。
セッティング -
期間 追跡期間は平均5ヵ月。
対象患者 27例(男性19例,女性8例)。47~83歳(平均63歳)。2/3は60歳以上。動脈硬化性心疾患による中等度から重度の狭心症外来患者。他の治療法が奏功せず,1ヵ月間に15回以上の狭心症発作がある患者。
治療法 2ヵ月の観察期間(発作の重症度に応じてnitroglycerin投与)後,dipyridamole 225mg/日(分3)投与群(14例)とプラセボ群(13例)にランダム化。
投与期間は6~7ヵ月(平均5ヵ月)。持続性硝酸薬,冠拡張薬の投与は中止。急性発作の軽減のため,必要に応じてnitroglycerinを舌下投与。
追跡完了率 投与中止は3例(11.1%)。
【脱落理由】患者の希望(2例),重篤な悪心および嘔吐(1例)。
結果

●評価項目
dipyridamole群では9例(64.3%)で改善が認められ,8例はexcellentまたはgoodを示した。プラセボ群では4例(30.8%)で改善が認められ,全例がexcellentまたはgoodを示した。両群間に統計的有意差は認められなかったが,これは対象症例数が少数であったことによると推測される。一方,重度の患者における検討では,dipyridamole群で7例中5例に改善が認められたのに対し(うち4例がexcellentまたはgood),プラセボ群では改善は認められず,その差は顕著であった。
[改善度の定義]excellent:狭心症発作の回数およびnitroglycerin投与量の75~100%の減少。good:狭心症発作の回数およびnitroglycerin投与量の50~75%の減少。
狭心発作の回数およびnitroglycerin投与量の1日における平均は,dipyridamole群(3.34回→1.75回,3.64錠→2.07錠)でプラセボ群(2.57回→2.45回,3.25錠→3.84錠)に比し有意に減少した(いずれもp<0.05)。

●有害事象
有害事象の発現は両群で同等であり(両群ともに7例で9件),多くは軽度かつ一過性であった。投与中止はプラセボ群のみで3例(うち1例は重度の悪心および嘔吐)が認められた。

文献: Becker MC. Angina Pectoris: A double blind study with dipyridamole. Journal of the Newark Beth Israel Hospital 1967; 18: 88-94. pubmed
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