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Bedford RF et al Aspirin pretreatment prevents post-cannulation radial-artery thrombosis
結論 aspirin(600mg)投与と出血性合併症の発症との関連性が認められなかったことから, aspirinの術前投与はカニューレ挿管後の橈骨動脈における血栓形成リスクの減少に有効であり,かつ安全であることが示された。

目的 経皮的橈骨動脈カニューレ挿管施行前の抗血小板薬aspirin投与による橈骨動脈の開存性への影響を検討。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検。
セッティング 単施設。アメリカ。
期間 追跡期間は平均14日。
対象患者 100例。平均年齢64歳。待機的大手術の施行予定患者。
治療法 aspirin 600mg投与群とプラセボ群にランダム化。施行前日の夕食後に単回経口投与。二重盲検のプロトコールに適合したのは62例(aspirin群31例,プラセボ群31例)。
カニューレはすべて施行翌日に抜管(カニューレ挿管の平均時間:26.2時間)。
追跡完了率 表記なし。
結果

●評価項目
aspirin群では血小板凝集の抑制が認められ,プラセボ群では全例で血小板凝集が正常であった。カニューレ挿管後の橈骨動脈閉塞は,aspirin群4例(13%),プラセボ群12例(39%)であり,aspirin群で有意な抑制が認められた(p<0.05)。動脈造影による平均血栓スコアは,aspirin群で1.3±0.2,プラセボ群では1.9±0.3であり有意差がみられた(p<0.05)。性差による解析では,動脈閉塞の発生率はプラセボ群では女性63%(12/19例),男性27%(7/26例),aspirin投与群では女性22%(4/18例),男性12%(3/25例)であり,aspirin投与による抑制効果は女性において有意であった(p<0.05)。

●有害事象
遠位血管における虚血,カニューレ挿管部位の皮膚組織脱落,局所感染はみられなかった。また,術後の過剰な出血,抜管後の動脈穿刺部位での血腫も両群で認められなかった。

文献: Bedford RF, et al. Aspirin pretreatment prevents post-cannulation radial-artery thrombosis. Anesthesiology 1979; 51: 176-8. pubmed
関連トライアル ASPECT, Cadroy Y et al, Danish Very-Low-Dose Aspirin Trial, Kallis P et al, Katsumura T et al, Schulman SP et al
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