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Nyberg G et al A platelet aggregation inhibitor--ticlopidine--in diabetic nephropathy: a randomized double blind study
結論 ticlopidine投与による糖尿病性腎症の進展抑制は認められなかった。

目的 糖尿病性腎症の進展に対する抗血小板薬ticlopidineの有効性を検討。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検。
セッティング 単施設。スウェーデン。
期間 追跡期間は1年。
対象患者 22例。24~47歳。インスリン依存型糖尿病で腎症を合併している患者(糖尿病発症年齢2~24歳:中央値14歳,罹病期間14~35年:中央値23年)。
治療法 ticlopidine 500mg/日(分2)投与群(11例)とプラセボ群(11例)にランダム化。血清クレアチニン値,糸球体濾過率(GFR),血小板凝集,血圧について追跡調査。
追跡完了率 表記なし。
結果

●評価項目
ticlopidine群において,in vitroにおけるADPおよびコラーゲン誘発性の血小板凝集が有意に抑制されたが,βTG(トロンボグロブリン)値には変化は認められなかった。血圧コントロールおよび降圧治療の効果は両群で同等であり,代謝コントロールに関しても両群間で差はなかった。GFR(51Cr-EDTA)は,ticlopidine群では登録時の39±10から終了時の30±13mL/分/1.73m2体表面積に低下し,プラセボ群では42±9から39±13 mL/分/1.73m2に低下し,両群の低下度に有意差は認められなかった。1ヵ月間における血清クレアチニン値の逆数の変化で示される腎機能は,ticlopidine群では変化はみられなかった。

●有害事象
有害事象としては,軽度または間欠的な悪心と嘔吐が発生したが,両群間に差はなかった。潰瘍からの出血傾向と鼻出血の増加がticlopidine群で3例に認められ,減少は1例であった。重大な網膜出血は両群で認められなかった。また,血小板数,白血球数は正常範囲内に維持された。

文献: Nyberg G, et al. A platelet aggregation inhibitor--ticlopidine--in diabetic nephropathy: a randomized double blind study. Clin Nephrol 1984; 21: 184-7. pubmed
関連トライアル Aukland A et al, Berglund U et al, Fiskerstrand CE et al, Gröntoft KC et al, Houtsmuller AJ et al, Katsumura T et al, Knudsen JB et al, TIMAD
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