抗血栓トライアルデータベース
home
テキストサイズ
Gröntoft KC et al Thromboprophylactic effect of ticlopidine in arteriovenous fistulas for haemodialysis
結論 慢性尿毒症患者において,ticlopidineが抗血栓薬として有効であることが示された。

目的 慢性尿毒症患者の血液透析のため形成した動静脈フィステルにおける血栓形成に対する,抗血小板薬ticlopidineの予防効果について検討。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検。
セッティング 多施設(2病院)。スウェーデン。
期間 追跡期間は4週間。試験期間は1980~1982年。
対象患者 42例(男性28例,女性14例)。24~72歳(平均44.6歳)。慢性尿毒症患者で血液透析のため動静脈フィステルの形成が必要な患者。
【除外基準】出血傾向,血小板減少症,抗凝固薬・抗炎症薬,血小板凝集阻害薬(血液透析中のheparin投与を除く)の投与など。
治療法 ticlopidine 500mg/日(分2)投与群とプラセボ群にランダム化。施行2日前から施行4週間後まで投与。フィステルの開存性を定期的および試験終了時(施行4週間後)に評価。
追跡完了率 追跡完了率は85.7%(36例:ticlopidine群19例,プラセボ群17例)。
【脱落理由】人工血管の設置(3例),重篤な有害事象の疑い(2例),他の抗凝固薬の投与(1例)。
結果

●評価項目
フィステルの閉塞はticlopidine群2例,プラセボ群8例であり,両群間に有意差が認められた(p<0.05)。うち5件は施行直後,2件は術後1週間以内,3件が術後2~4週間以内に発生。ticlopidine群では施行直後と施行後4週目が各1例であった。糖尿病の有無は,両群においてフィステルにおける血栓形成に影響をおよぼさなかった。また,男性患者のほうがフィステル閉塞率の高い傾向が示されたが,有意ではなかった。

●有害事象
4例に出血が認められたが(プラセボ群2例:出血性素因,消化管出血,ticlopidine群2例:カニューレ挿管部位での出血傾向の増加,血腫),ticlopidine群では投与中止により症状が消失した。プラセボ群で消化不良が1例発生。その他の有害事象は認められなかった。

文献: Gröntoft KC, et al. Thromboprophylactic effect of ticlopidine in arteriovenous fistulas for haemodialysis. Scand J Urol Nephrol 1985; 19: 55-7. pubmed
関連トライアル Aukland A et al, Berger PB et al 1999, Berglund U et al, EMATAP, Fiskerstrand CE et al, Houtsmuller AJ et al, Kaegi A et al, Katsumura T et al, Knudsen JB et al, STARS, Tohgi H
関連記事