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Dutch-TIA Trial
結論 一過性脳虚血発作(TIA)および軽度の脳梗塞既往患者において,aspirin低用量(30mg/日)の血管イベント予防効果は,中等量(283mg/日)に劣っておらず,かつ有害事象の発現も少なかった。

目的 一過性脳虚血発作(TIA)または軽度の脳梗塞既往患者において,抗血小板薬aspirinの低用量または中等量による心血管イベント抑制効果を比較検討。
一次アウトカム:血管死+非致死性脳卒中+心筋梗塞(MI)の複合。
デザイン ランダム化,二重盲検,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(63施設)。
期間 追跡期間は平均2.6年。
登録期間は1986年2月~1989年3月。1990年6月追跡終了。
対象患者 3,131例。TIAまたは軽度の脳梗塞発症から3ヵ月以内。
【除外基準】動脈血栓・塞栓以外の原因が特定できる脳梗塞の発症(心房細動,心臓弁膜症,MI,血液凝固障害)など。
治療法 低用量aspirin 30mg/日投与群(1,555例)と中等量aspirin 283mg/日投与群(1,576例)にランダム化。鎮痛薬はacetaminophenを服用。
追跡完了率 投与中止例は645例(20.6%:aspirin 30mg群325例,283mg群320例)。
【脱落理由】有害事象(168例),患者の希望(122例),抗凝固薬投与の開始(118例),非致死性脳卒中またはMI(83例)など。
結果

●評価項目
一次アウトカムの発生率は,低用量群228例(14.7%),中等量群240例(15.2%)であり,年齢・性別補正後の低用量群のハザード比は0.91(95%CI 0.76-1.09)であった。

●有害事象
重大な出血性合併症の発生率は,低用量群で低く(40例 vs 53例,ハザード比0.77),小出血についても有意に低かった(49例 vs 84例,ハザード比0.58)。さらに,低用量群で胃腸症状(164例 vs 179例)およびその他の有害事象(73 vs 90)の発生が抑制された。

文献: The Dutch TIA Trial Study Group. A comparison of two doses of aspirin (30 mg vs. 283 mg a day) in patients after a transient ischemic attack or minor ischemic stroke. N Engl J Med 1991; 325: 1261-6. pubmed
関連トライアル AAASPS 2003, ACE, AITIA 1977, AITIA 1978, ARPA, Canadian Cooperative Study 1978, CAPRIE 1996, CAPRIE 1999, CAPRIE 2000, CAST, CREDO, Danish Cooperative Study, EAFT 1993, ESPRIT 2006, ESPS-2 1996, Gurfinkel EP et al, IST 1997, JETS-1, Martí-Fàbregas J et al, Physicians' Health Study 1991, SALT, SPIRIT, Swedish Cooperative Study, TASS 1989, TASS 1993, UK-TIA, WARSS, WASID, WHS
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